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2016/03/26 21:44:57 (rcN6dm6P)
第二十八章

翌日、妻の反応を伝えるために田中君に電話をかけました。
彼女のいささかヒステリックとも言える反応を包み隠さず伝えると、受話器の向こうから大きく息を吐く音が聞こえてきます。私もため息を返したい心境でしたが、とりあえず田中君の心情を聞いてみるのが先だと思い会話を続けました。
「なぁ、君はどう考えているんだ。今回のこと」
「はい、正直言ってどうしていいかわかりません。ただ、美佐が考えを改めて、西村さん達とのことをなかったことにしてくれてば、それが一番ありがたいとはおもっています。」
「なら、そうはっきり彼女に伝えればいいじゃないか。さっき言ったとおり妻は猛反対なんだよ」
「そうですよね、でも、西村さんも直に話してみてわかったと思うんですが、彼女の勢いときたらあのとおりで」
「そう、だよな」
女性陣の迫力に押されっぱなしの我々二人は、申し合わせたように同じタイミングで深いため息をついていました。
「これは、西村さんだから正直に話しますけど。僕も奥さんと、もう一度っていう気持ちがないわけじゃないんです。その位あの夜の体験は素晴らしいものでした。でもその姿を彼女に見られるのはちょっと、というか、かなり抵抗があります。なにより彼女がほかの男性とそういうことをっていうのは。いえ、自分勝手なことなのは十分承知の上ですが、お相手が西村さんとはいえ、やっぱり、それは見たくないです」
「妻も、似たような考えでいると思う」
「西村さんはどうお考えなんですか。僕はさっきもお話したように、どうしていいかわかりません。最終的な判断は西村さんにお任せするつもりでいます」
私が美佐君を抱きたいと思っていたことは否定しません。田中君がもう一度妻を抱く姿を見てみたいという邪な欲望もありました。
ただ一方で、それが元で私たちの関係がややこしくなってしまったり、社会的な立場が不安に晒されることは避けたいという現実的な判断もありました。
つまり、この企画、賛成度を数値で表すなら、美佐君100 私50 田中君と妻 0
といった感じでしょう。
中間の立場の私としては、多数派の妻と田中君の意向に逆らうことは難しいように感じました。
「うん、君の気持ちはわかった。立場上、四人全員の意向を聞いた僕が最終的な判断を下すべきだという君の意見ももっともだと思う」
「はい」
「やっぱりよそう。妻はかなり取り乱していたとはいえ、彼女の言い分が一番常識的だと思う。君の言い分だってもっともなものだと思うし、やはり、ここは美佐君の主張が異常だということを本人にわかってもらえるよう、僕も含めた三人で説得するべきだろう」
「はい、そう言っていただいて安心しました。実はかなり不安だったんです。昨日の夜、西村さんとの話し合いを終えた美佐と僕のアパートで一緒だったんですが、誘ったら露骨に拒否されてしまったんです。それで、まさかとは思ったんですが、二人の間で何かあったのかな、なんて妙な気持ちになってしまっていたものですから」
私は昨日のことを思い出していました。実際、田中君が心配するようなことは何もありませんでした。
ただ、美佐君の圧力に押されっぱなしだった私は、彼女に聞かれるがままに、田中君と私たち夫婦が体験した酒池肉林の夜の一部始終をゲロしてしまいました。そして、その光景に私がどれほどの快楽を感じたかということまで、まるで催眠術にかかったかのように洗いざらい話してしまったのです。
話しながら自分でも興奮しているのがわかりました。
そして、それを聞く彼女も同じように興奮を隠しきれない様子でした。

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投稿者:(無名)
2016/04/23 14:10:26    (wIepc0Uv)
広げた妄想風呂敷ちゃんと畳んでけよ
23
投稿者:(無名)
2017/06/25 16:09:30    (C2cfdxEx)
今読んだらとても素敵でした
出来ればまた続きを書いてくださると嬉しいです。
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