ある日｢バイトでもしようかなぁ｣と言うと｢なんでバイトするの？｣と聞かれ｢中型のバイク欲しいんだよ｣と言った。｢バイク乗るの？｣｢うん…バイクで通学しようかなって｣と言うと｢えっ!?ウチの学校ってバイクＯＫだっけ？｣と言った。俺は｢うん…届け出せばＯＫだって〇〇先生が言ってた｣と教えると｢へぇ…知らなかった｣と言った。｢誕生日まで３ヶ月あるから、それまでにお金貯めてそれで教習所行こうかなって｣と言うと｢そうなんだ…｣と少し暗い顔して言った。｢免許穫れたら桜を後ろに乗っけてバイク通学したいんだっ｣と言うと｢えっ!?私も一緒に？｣と驚いた。｢嫌だ？｣と聞くと桜は首を振った。…すぐにコンビニのバイトが決まった。桜も一緒だった。俺達は帰宅部だったので、平日の時間は５時～８時で、休みの日は９時～６時までにして、日曜日は休みにした。最初は戸惑ったが仕事内容を覚えると無駄がなくなった。人見知りだった桜もバイトのおかげで、明るくなり始めたが時々早紀と入れ替わったりして上手くやっていた。

とても楽しく拝読させてもらってます。
進展が楽しみです

俺は進展がなく溜まっていた。たまに自分で抜いたりもしていたが、そんな事で１５歳の性欲が解消されるワケもなく、初体験を早く済ませたいと言う気持ちと焦りがあった。そして土曜日のバイト終わりに｢明日誰も居ないけど家来る？｣と言った。桜は俺の言ってる意味を理解した様で、少し考え｢…後で連絡していい？｣と答えを濁した。俺は少しショックを受けたが｢うん…分かった｣と言い桜を送った。別れて家に戻りながら(なんでだよっ)と思った。桜から｢明日行くね｣と返事があった。単純な俺は(よしっ!!)と１人浮かれた。…翌日の午前１０時、両親と妹は出掛けた。夜まで帰って来ないと言っていた。それから３０分程すると桜が家に来た。いつもの様に部屋に通した。既にジュース等は用意していた。２人共また緊張して沈黙をした。その沈黙を破ったのは桜だった。｢あのね…貴君に話しておかないといけない事があるの｣と少し暗い顔をして言った。｢えっ!?何？その話しって？｣と俺は聞いた。

桜は｢私…初めてじゃないの…｣と言った。｢えっ!?初めてじゃないって？｣｢だから…Ｈ…の事…｣と俯いて言った。｢えっ!?…そうなの？｣と聞くと頷いた。｢初めてじゃないけど…好きでしたワケじゃないの…｣｢えっ!?どう言う事？｣｢Ｃ１の冬休みのお正月の時…パパの実家に行ったの…その時の夜…酔っ払った叔父さんに…無理やりされて…私…それ以来ずっと男の人が怖くて…それから私こんなになったの…だから…貴君…ゴメンね…貴君好きだけど…いつか貴君が求めてくるんじゃないかって思ったら…凄く怖いの…｣と泣きながら言った。その告白を聞いて俺はショックを受け、自分の事しか考えてなかった事を恥じた。泣く桜に｢ゴメン…｣と謝ると桜も｢ゴメンね…まだ…出来ない｣と言った。俺は桜の手をしっかりと握り、そして｢いつか…桜がしてもいいって思う時まで我慢するから｣と言うとまた桜は｢ゴメンね｣と言った。俺は桜がどうして多重人格になったのかのキッカケを知った。

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