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【長編】潮騒 -美人海女の黒鮑-
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:人妻熟女 官能小説   
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1:【長編】潮騒 -美人海女の黒鮑-
投稿者: モンスーン ◆LcZFM.jE8Y
鮑[アワビ]
それは誰もが知る高級食材であり、なかでも天然の黒アワビともなれば最高級品種として高値で取引される。一方でその独特な色と形から女性器にも喩えられ、それを指す隠語としても使われる。


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夏の日差しが厳しい八月のある日、フリーライターの和也はとある地方の港町にやってきた。

その町は今でも海女による素潜り漁が盛んで、一時期の海女さんブームの頃には観光客が大挙して押し寄せたと聞いていた。和也はそんな海女さんブームのその後を取材しようと考えていたのだった。

和也は地元のタクシー運転手の案内で本物の海女が見られる場所へと連れて行ってもらうことにした。途中、車窓から見える海には太陽の光がギラギラと反射している。

『お客さん、今どき海女さんば見たいなんて珍しいねぇ。あんときの流行りの頃ならまだしも今はそんなお客さんほとんどいねぇですよ』

初老の運転手が少し寂しそうに言った。

『そうなんですかぁ、、ちなみに私は物書きをやってるんです。ブームの後どんな様子なのか気になりましてね』
『あれま、作家さんでしたかぁ。こりゃ、たいそうなお客さん乗せちまったで 笑』
『いえいえ、そんな大した職業じゃありませんから。自由気ままにやらせてもらってます』
『そういやお客さん、今から行く海女小屋なんだけどもね、そこにえらいべっぴんの海女さんがいるんですわ。なんでも未亡人って噂でね、町の男達はみんなその海女さんに惚れちまってるようなんです』
『へ~、それは楽しみだ』

和也は運転手の話を半信半疑で聞いて、適当に受け流した。経験上、タクシー運転手の話はそれなりに信頼性が高い。しかしガセネタで終わることも少なくなかった。


タクシーが目的地の海女小屋に到着した。案内を終えた運転手が笑顔で会釈してUターンしていった。

海女小屋の前にはすぐ海が広がっている。入江の岩場のほうを見ると、さっそく数人の海女達が黒いウェットスーツ姿で漁をしていた。
それを見た和也は少し裏切られた気持ちになった。海女といえば、白い海女着姿を想像していたからだ。しかしそれは昔の話、今は実用性と安全性の面から皆ウェットスーツで漁をしている。彼のイメージは完全にテレビドラマの影響だった。

和也は海女達のもとへ近寄り声をかけてみることにした。

『どうもはじめまして、東京から来た取材の者です』
「何だ?兄ちゃん、邪魔だよ!あっち行ってな!」

いきなりの洗礼である。
確かに海女達からすれば大事な漁の最中に話しかけられたことになるわけだが、あまりの素っ気無さ愛想の無さに和也は少々気落ちしてしまった。

そんな和也にひとりの海女が声をかけてくれた。

「気を悪くしたらごめんなさいね、みんな仕事熱心なお婆さんばかりだから、、悪気はないんですよ」

和也は声のする方を振り返ると、そこには海女らしからぬ美しい顔の女性が立っていた。髪を抑えるゴムキャップをかぶってはいるものの、見たところ40代前半といった感じだった。どうやらあのタクシー運転手の話は本当だったようだ。

彼女もまたウェットスーツに身を包み、ゴーグルを抱えてこれから漁に出ようとしているところだった。

『あ、いや、こちらこそすみません、仕事の邪魔をしてしまって、、海女さんってみんなウェットスーツなんですね。てっきり白い海女着を着てるのかと思ってましたよ 笑』
「ちょっと前に流行った頃は一応着てたんですよ。それを見に来る観光客の人も多かったですし。今はお客さんもほとんど来なくなっちゃったから、、潜りやすいウェットスーツに戻しちゃったんです」

彼女は突然の来訪者である和也相手に愛想良く話をしてくれた。
一方の彼は、彼女の体にピッタリと張り付くウェットスーツに男の感性を刺激されそうになっていた。

「どうぞ、その辺りに座って見ていってください」

美人の海女はそう言い残して岩場へと向かうと、ゴーグルを装着して他の海女達とともに海中へと消えていった。


つづく

2018/07/04 23:05:01(M9C.W7aQ)
12
投稿者: けいすけ
毎回、楽しみに拝見させて頂いています。
すぐにエッチなシーンに入らずに、焦らされるのがなかなかの快感ですねw
今後の展開を期待しています。
18/07/08 11:23 (6JoNduOn)
13
投稿者: 日本茶々!
天野さんと美咲さんの恋の行方ますます楽しみとなってきました槌
18/07/08 14:24 (NeEYgOXc)
14
投稿者: モンスーン ◆LcZFM.jE8Y
〉トマトさん

今回はちょっとした笑いも交えつつ、ここからの展開はいろいろ考えてますのでお楽しみに^ ^


〉けいすけさん

いつもご覧頂きありがとうございます。
前置きが長くてもどかしさも感じさせてしまっているかと思います^^;
そろそろ進展していきますね。


〉日本茶々さん

2人の恋の行方はいったいどうなることやら。。
その辺りはただの恋愛小説では終わりませんよ。
お楽しみに^ ^

18/07/08 17:36 (8uQ82Y6C)
15
投稿者: モンスーン ◆LcZFM.jE8Y
昼食後、海女達が漁具の手入れをするというので和也も手伝うことにした。
もちろん彼にとって生まれて初めての体験だった。

「兄ちゃん、男のくせにへたクソじゃのぉ」
「ダメダメ、そんな汚ったないもんはやり直しじゃて、ハイもう一回!」
『す、すみません、けっこう難しいんですね、、』

不器用な和也に、婆さん達から容赦ない言葉が浴びせられる。そんな彼を美咲が優しくフォローしてくれた。

「和也さんは初めてなんだから、みんなもっと優しく教えてあげてくださいね」

すると今度は美咲が婆さん達に冷やかされた。

「なんじゃ美咲ちゃん。やけに兄ちゃんに優しいのぉ 笑」
「さっきも2人で仲よさそうに話しとったもんねぇ 笑」
「美咲ちゃんのほうが、兄ちゃんに惚れちまったんと違うのかい? 笑」
「ち、違いますよ、、私はただもっと優しくしてあげたらと思って、、」

美咲は照れて頬を赤くしていた。
尚も厳しくも愛のある指導を受けながら和也はめげずに真剣に手伝った。もはや取材のことなど忘れてしまっているようで、ただ黙々と手先を動かしていた。

気がつけばあっという間に時間が経ち、外は綺麗な茜色の夕焼けに染まっていた。


つづく

18/07/08 17:39 (8uQ82Y6C)
16
投稿者: モンスーン ◆LcZFM.jE8Y
和也の手伝いの成果もあってか、漁具の手入れも無事に終わり、海女達は帰り支度を始めている。

「兄ちゃん、今晩どこ泊まるんだい?」

ひとりの婆さんが何気なく和也聞いた。
そこで和也はハッとした。手伝いに夢中になっていたせいで、今晩泊まる宿の手配をすっかり忘れていたのだ。

『うわぁ、しまった、、最悪だ、、』

ここへ来るときタクシーを拾った駅前に、寂れたビジネスホテルが一軒あったのを思い出した。彼は急いで電話番号を調べ空室を確認したが、こんなときに限ってあいにくの満室。
絶望感に打ちひしがれる彼の側でひとりの婆さんが美咲に尋ねた。

「美咲ちゃんとこ、民宿やっとったよねぇ?」
「え、ええまぁ、予約があったときだけ開けてますけど、、」
「兄ちゃん、良かったなぁ、今晩は美咲ちゃんとこさ泊まらせてもらいな。ね!ミサキちゃん、かまわんよね?」
「そ、そんな、、急に言われても、、今日は予約がなかったから、何も準備できてないですし、、」
「なぁに、若い兄ちゃんじゃから、適当に寝床だけ作ってやったらええのよ」

そんなやりとりから半ば一方的かつ強制的に和也は美咲の営む民宿に世話になることになった。

和也に下心がないわけではなかったが、それよりも純粋に今晩の宿が確保できたことにホッとしていた。


つづく

18/07/08 20:45 (pWpIZAn6)
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