もう一度付き合い始めることができた俺と彼女は夏休みが終わるまでちょくちょく会ってはいましたが、今回のことで姉とまた話すようになりました。

そんな夏の最後には家族で出かけることになりました。母型の両親の元へ出掛け、二泊三日の旅行になりました。姉は大学には推薦でいけるほど成績が良かったらしく、旅行中にも姉と他愛のない話や彼女との話で盛り上がってました。彼女の話をしていると姉はキスのことを聞いてきました。俺はまだしていないと話すと、今はまだ関係修復に徹しなと得意げに話していました。

思春期に入る前のように、仲の良い姉弟に戻っていた俺らでしたが、何を隠そう、小2の頃から俺はずっと女性の身体に興味を持ち続けていました。それは姉だけではなく、全ての女性に対してでした。とりわけ、気になる女性に対しては、より一層気にしたりしていました。

中2は俺の中で初めてのモテ期が到来しました。部活動の先輩、同期、後輩やクラス、他の学校の女生徒から告白をされ、その度に断っていました。彼女にはそのことを秘密にしていましたが、家も近くだったので周りにいる女生徒の数が増えたことですぐ気がついたそうです。

告白してくれた女生徒の中で一際可愛く、そして熱心になんども話しかけてくれた後輩の女の子がいました。いわゆる、あざとい系でしたが、俺はそれに見事にはまってしまいました。仕草の一つ一つがあざといのですが、俺もバカで、その子との関係が深まっていきました。

夏になるといよいよモテ期のピークが到来しました。天狗になっていた俺は、バブルがいつ弾けるかなんて気にせずに、彼女、あざとい後輩、さらに同じクラスの女生徒とも遊ぶようになり、このまま楽しい日々が続くと思っていました。しかし、モテ期のバブルはついに弾けました。その後は悲惨で、同じ学校の女生徒はもちろん、彼女までもが俺から離れていきました。その時どれだけ自分が浅はかだったかを知りました。

バブル崩壊後、どうしようもない倦怠感から救ってくれたのは、他でもない姉でした。彼女との交換ノートをこっそり覗いていたらしく、謝ってもう一度やり直してみてはどうかと提案してくれました。正直無理だとも思っていましたが、同じ学校であった姉にも力を貸してもらい、夏の終わりには彼女ともう一度付き合うことができました。

小5くらいになると姉は思春期真っ只中で、父は当然で弟の俺にも少し距離を置くようになり、お風呂に一緒に入ることがなくなりました。ちょうどその頃、俺も学校に女生徒が転校してきて、音楽クラブで一緒になりよく話すようになりました。家も近くで、その子に夢中になると次第に姉との距離も離れていきました。

小学校を卒業すると、俺は地元の中学校に進学しました。仲が良かった女生徒は私立に進学しましたが、俺が部活の朝練などで早く登校する日は会ったりしていました。その年の夏には告白をして付き合い始めましたが、学校が違い部活動もあることから会えない日が多くありました。携帯も当時は持っていなかったのでチグハグな状態が続いたのですが、偶然にも姉の進学したのと同じ学校ということがわかり、それ以降交換ノートを姉にしてもらいました。

交換ノートの効果か、デートの約束だったり、いつも何時くらいに登校してるかなんてのもノートに書いて彼女との距離が縮まっていきました。そんな風にして一年が過ぎた中2の夏に俺は姉と初体験をすることになりました。