私は嫁と、先の話を始めました。
話している内に、私も結婚パーティーで1度だけ
少し挨拶をして話しただけなので家に招待して食事でも
しないかという提案をしました。結果、嫁もそれならと
承諾しました。私としてもリアルな源さんを見ておきたかった
からでした。そのまま嫁にはラインをさせました。
理由などは、それなりに説明を加えての内容でした。
直ぐに源さんから返事が来ました。
嫁いわく、迷惑じゃないの?健二さんも居るのに。的な
返事との事でした。数回、嫁にも返事をさせました。
源さんの答えは翌日の朝に来ました。
「今、返事が来て、よろしくお願いします。って。」
嫁にも改めて、今晩の予定を源さんと取らせました。
源さんは、最寄駅まで電車で来ることに。
迎えは、2人で行きました。初対面に近い源さんと挨拶をしました。
私は、緊張と言うか胸がソワソワしていました。
源さんを家に招き入れ、乾杯からスタートしました。
源さんも初めは、私との初対面感もあり会話もそれなりにという
感じでした。皆がお酒も入って来ると、源さんの趣味である釣りの話やら
嫁が務めていた頃の話題なども話せるようになっていました。
特に私からして感じたのは、前に努めていた頃の話を
嫁と源さんがしている時は、蚊帳の外?だったかもです。
正直、この男に嫁は…。という思いは時折ですが駅で会ってから
心の中で持っていました。そして、その悶々とした気持ちに
拍車をかける会話となりました。単身中の話までは私も2人の話に
付き合い、会話をしていました。2人の会話を聞く内に
俺が何も知らないと思って。という気持ちが湧いてきました。
私は、何気ない話を2人に振りました。
「そうそう。源さんは、真美と会うのは久しぶりですよね?よく
真美の事を覚えてくれてましたね。」
「いやいや。真美さんとは何回か御目にかかってたもんで。」
私は、その返答に驚きました。
「そうなんですか?」
「会ったといても、会社の飲み会で偶然ですよ。真美さんも友人と食事に
来てたみたいで。後は、たまたま仕事帰りに最寄りのスーパーで
買い物してたらたまに見かけて話した程度ですけどね。
つい最近も、買い物中に会ったから真美さんの事も思い出して
そうだと思ってお土産を買ったんですがね。」
そんな言い訳をの説明をされました。私にすれば、嘘の話でした。
嫁は、黙って話を聞いているだけでした。時間が経つのは早いもので
源さんが帰る終電の時間も近づいていました。当然ですが、
そろそろ帰らないと。という話になりましたが、私はこのまま
泊まってくれてもいと思ってしまいました。
この後の展開などはまだ何も考えてはいませんでした。
流石に源さんも帰ろうとしましたが、強引に私が引き止めてました。
終電時間も過ぎました。タクシーで帰るとも言ってきましたが
引き止めました。もう、日付も廻っていました。
途中から源さんが持って来てくれたお酒も呑み源さんにも
心の緩みと言いますか少し嫁に対する話も変わってはきていました。
「ご主人。こんな可愛い子を一人にしないで、早く単身赴任から帰ってくれば。」
「何か有れば、いつでも言ってくださいよ。」
そして、あの言葉が源さんから
「そうだ。たまには真美さん誘っていいです?」
私は少し酔いが醒めたといいますか、返事を返すのに間が開いたと思います。
「どうぞどうぞ。たまには誘ってやって下さい。」
私自ら了承する返事をしていました。
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