第9部のつづき
○“ばい…”
「…!!…スゴぉっ…ふっと…いぃっ!…」
彼女が悲鳴のような叫び声を上げた…。
馬並み…という表現がピッタリのそのペニスは、長さは彼の約1.5倍、太さにしては約“倍”近い…。
これまで見た中で、最もデカい代物だ。
それに見合うゴム被覆は、この辺の薬局では取り寄せになるため、アダルトショップなどで見掛けた時に購入しておくのだと言う。
更に驚いたことに、事前審査の段階で持ち主は
…遅漏なんですが…
と自己申告していた。
さっきまで彼女はそれをフェラしていたのだが、カリの部分まで咥え込むので精一杯…といった感じだった。
大抵の女性がそんな感じのため、これまで口でイカされたことは、二度…しか無いそうだ。
二人が愛撫し合う間、彼はただただ待ち続けた。
ようやく待ちに待ったその瞬間は、まさに今、すぐ目の前へ訪れようとしていた。
βは彼女に気遣い、
「自分のペースでいいよ…」
と、騎上位での挿入を提案した。
彼女はその言葉通り遠慮せずにβの上へと跨がる。
腰を前後させ入り口に宛がうと、ゆっくりと腰を降ろしていく。
すると、彼女が加える力の作用で、βは若干太く短く圧縮されていく。
二人の間の抵抗が0になった時、不運にもベクトルは期待から外れた方向へと反れてしまった。
彼女の狭隘な花口と潤沢な粘液のせいだった。
「あん!…おしりに入っちゃうかと思った…」
苦笑いしながらβから降りた彼女は、しゃぶり付き、舌を使って充分な唾液を纏わり付けた。
再挑戦する。
やはり、βには、かなりの力が加わっているのが見て取れる。だが、今回は幸いにも、βの幹先は徐々に徐々に彼女の膣にめり込んでいった。
ミシッ…メキメキッ…
彼にはそう聞こえた気がした。
幹の最も太い部分が膣口に消えたその時、それまでに畜勢された力が、一気に彼女の最深部へと解き放たれる。
ゴリッ…ズゴッ…
彼女には、そう感じられた。
その瞬間の彼女の歓喜の叫びが
「…!!…スゴぉっ…ふっと…いぃっ!…」
である。
既に彼女の奥まで突き当たっているにも拘わらず、βの根元にはまだかなりの入り代を残すほどの余裕があった。
もっと壊されたい衝動に駆られた彼女は、更に腰を降ろす。
「…もう…はいんないかもぉ…」
あと数cmを残すところで断念した彼女。
それを聞いて二人の間に乱入する彼。
「そうなの?じゃあ手伝ってあげるから…」
…決してそんな筈はない…
そう考えていた。
何故ならば…
彼が仕事で使う“硬くて太くて長い物”を加工した自作のディルドが、彼女のベッドの引き出しの中に入っている。
βの太さや長さにも遜色はないデカさのものだ。
そのディルドを根元まで入れ切る柔軟性を持つ彼女が、許容範囲を越えていることなど有り得ない。
そして彼は、彼女の両肩にそっと手を添えた。
「ほら…脚を挙げてごらん…」
今日の彼女は、怖いほど従順である。
「…ひゃ──っ…」
そんな奇声を上げた。
彼女は一気に両脚を曲げ、自重が接点に集中すると、案の定すっかり根元まで呑み尽くした。
「痛いの?」
「…いぃの…すっご…いぃ…のっ…」
彼女は何度も首を横に振る。
「…出ちゃいそう、ぅっ…出ちゃいそっ…」
一刺しで潮を噴いてしまうほどの圧迫なのだろうか…。
「出してもいいよ?」
彼女は再度、何度も首を横に振る。
「…おちんちん…おっきすぎて…口から出ちゃいそ…」
その時彼女は、苦痛とも取れるほど拡張された膣道で、それまで経験したことのない充実感を得ていた。
身を退け反り、硬直させ、小刻みに痙攣していた。
やがて、言われた通りに彼女のペースで動き出す。
ゆっくり浅く…。
そしてβのサイズにフィットするよう、自らの意思による拡張が繰り返された。
速く深く…。
そうかと思えば、根元まで咥え込んだまま、大きく腰をくねらせ、ゴリゴリと中を掻き混ぜられる感覚に酔いしれる。
その間、
「…あん…いぃ…スゴぃ…おっきぃ…」
のどれかを、傷付いたレコードのように何度も繰り返した。
「…おねがい!突いて!いっぱい奥まで突いて!…」
やがて、狂ったようにおねだりする。
「いいの?動くよ?」
そう言ってβは腰を突き動かし始めた。
極度の摩擦抵抗が彼女の内壁を捲り出し、大小もろとも陰唇を巻き込みながらめり込んでいく。
「…はぁん…壊れちゃうっ!…もっとぉ!…」
…ヒイヒイとヨガる…
その言葉の本当の意味を2人が実感したのは、それが初めてだった。
何度も何度も二人は体位を変え、何度も何度も彼女はイキ続けた。
その度に彼女は、
…ジョロ…ジョジョジョッ…
とβの肢体を濡らす。
「…ごめんなさい…」
「気にしないで。感じてくれて嬉しいですから」
そんな二人を見れて、彼は幸せだった。
あれから1時間近い時間が経つ。
「…もう喉カラカラ…ちょっと休憩…」
ようやく二人は離れた。
その時、奥に潜む子宮の蕾が見えるほどに大きく拡がったままの膣口を、彼は凝視していた。
口を付けたミルクティの残りを一気に飲み干すと、
「…スッゴいおっきくて、スッゴい気持ちよかったぁ…
βくんは?まだ…イケなそう…なの?」
不安そうにβを見る。
「俺もスゴく気持ちいいですよ。さっき…あんまり締め付けるから、イキそうになりましたよ…」
「え~、イッて欲しかったなぁ…」
「いやぁ、まだ勿体ないんで…」
「じゃ、次イキそうになったら、ちゃんとイッてね」
一転、嬉しそうな表情に変化した。
「こういう変わったHってしたことないんでしょ?」
「こういうのはないんですけど…」
「ん?…じゃ、…こういうのじゃない…のはあるの?」
「はい…。実は俺……“バイ”なんで…」
…(☆∀☆)…
彼女の目がキラリと光った。
「なんだってよ?」
今度は彼が、彼女のターゲットに。
彼女が何を言わんとしているか…大体の予想は付いた。
「入れて貰ったら?」
…言うと思った…
ニヤニヤしているが、目が怖い…。
「おっき過ぎて入んないから…」
「私には入れたのに…?」
…いやいや、それは違う穴だよね?…
「βくんも入れてみたいでしょ?」
「俺は、彼氏さんが良ければ構いませんよ…?」
「βくんは、いいって。見たい!見たい!見せてぇ!」
まるで駄々っ子…。
「…私がしたいなら、何でもしてあげる…
って自分で言ってるよね?見たいから見せて、ねぇ、見せてくれたら嬉しいなぁ、興奮しちゃう…ねぇお願い…」
確かに…
…彼女の欲望を満たせるなら、出来ることなら何でも叶えてあげたい…
…俺がそこにいなくても彼女が望むなら、他の人に抱かれてもいい。但し、その前にきちんと伝えて欲しい…
そう彼は考えているし、彼女に伝えてもいた…。
ただ、これに関しては、彼の心と身体の準備が出来ていない…。
そこで、何とかその場をやり過ごそうと捻り出したマジ回答がこれ。
「お尻の中、洗ってないからダメだょ…」
「え~?何それ?」
「その辺…ウンチまみれになっちゃうよ?」
彼はβの幹の廻りをくるりと指す。
…そうなったβを再び中へと受け入れるつもりが、彼女にはあるかどうか…
というのは口実であって、実のところ、メールのやり取りの中で、
…念のためコンドームを持って来るように…
と彼は、βに依頼していた。
そのことを知らない彼女は、
「え~、見たかったのに…」
…ホッ…とした。
「じゃ、次回ってことで…」
…彼女は、諦めた訳ではないらしい…
「マジで?…………わかった………じゃ、次会う時にはちゃんと準備しとくから…」
次を覚悟した彼。
「絶対だよ?約束だからね?」
何度も何度も念を押す彼女。
とりあえず、今の窮地を脱した彼が、安堵したのも束の間、彼女からダメ押しの一言。
「じゃあ、舐めて見せて!それなら良いよね?βくんもいいでしょ?」
当然、βの答えは
「彼氏さんが良ければ構いませんよ…?」
さすがに彼は、βを目の前にして焦る。
太い、長い、デカい…。
「ほら、舐めなさい!」
彼女は既に女王様気分…。
「何してんの?早く!」
彼の頭を軽く怒突く。
…もう、やるしかない…
「失礼します…」
ようやく彼は、生涯で二本目の男性器に唇を寄せた…。
「うわ~すごぉい…舐めてるぅ…興奮しちゃう…」
余程嬉しかったのだろう、大はしゃぎする彼女。
それから、目をうっとりさせて問い掛ける。
「おっきくて、美味しいでしょ?」
さっきまでそれを包んでいた彼女の蜜の味と匂い…
彼はそれを間接的に感じ、その感想を正直に答える。
「はい。美味しいです…」
「写真撮ってあげるからこっち見て!」
「ちゃんと奥まで咥えなさい!ほら!」
彼の口をしても半分まで頬張るのがやっと。
表面は柔らかく、でも芯は硬い。
欧米人の柔軟性とアジア人の硬起性を兼ね備えた立派なモノだ。
歯を起てぬよう気を遣いながら、夢中になって喉の奥まで奉仕した。
「もっと気持ちよくしてあげなさい!」
「もっと舌使って!」
などと、彼に罵声を浴びせ続けていた彼女は、いつの間にか、彼が咥え切れていない部分を彼と頬を寄せ合いながら、舐め始める。
βが男女から同時に舐められたのは、それが初めて。
そして、
「あ~ん、興奮しちゃうぅ…」
そう言ったかと思うと、男二人が絡む姿を見ながら、彼女は自慰し始める。
彼女が自分の世界に浸り切ったところで、彼はしゃぶるのを止め、今度は男二人が、彼女を言葉攻めにする。
「どこが気持ちいいか言ってごらん?」
「もっと激しく弄って!」
「段々、脚閉じてるよ!もっと拡げて見せて!」
「まだイッちゃダメ…我慢して!」
「どうなってるかいってごらん?」
興奮した彼が興奮した彼女の手伝いをし始めた。
彼女が潮を噴くとすぐに、彼は彼女を押し倒す。
何も抗うことなく、彼女の膣孔は彼を呑み込んだ。
いつもなら感じる筈の
…無理矢理押し込む感覚…
…絡み付く胎腔の鼓動…
…血流を止めるような圧迫感…
…最深部への到達を知らせる突き当たりの壁…
その全てが消え失せていた。
ただ、彼と彼女の隙間は、今まで経験ことのないほどの熱い液体で満たされている。
…底無しのヘドロ沼…
その感覚こそが、彼にそれまで見ていた二人の交わりを思い出させ、更なる興奮を生んだ。
そしてすぐに、彼はβと入れ替わることとなる…。
βは彼女の後ろから両脚を抱え、幼女に屋外で用便をさせるような格好のまま、突き刺した。
そして、彼の目の前に彼女を差し出す。
露け出された彼女の破れ目は、最初の挿入など忘れたかのようにだらしなく、突き上げるβを呑み込んでいた。
肥大した剥きグリが彼をヒクヒクと睨む。
彼は、βの好意に甘んじ、彼女を出入りするβと、βが出入りする彼女を同時に舌先で堪能する。
彼女がイク度に、口内に受けた噴水にも彼は舌鼓を打った。
その後も二人は、彼の前で交錯を繰り返し、ようやくβと彼女が同調する時を迎える。
かなりの伸長差の二人。
βのストロークは半端がない。
βは彼女の身体に強烈な衝撃を振り下ろす。
バシッ…バシッ…バシッ…
その音が部屋中に最大に響き渡った時、
「イクよ?…」
「…ちょうだい!いっぱいちょうだい!…ぃくぅっ…」
注がれた太く熱く白い幼虫が彼女の中で蠢いた。
ようやく訪れた静寂の中、二人の息遣いだけが、荒く聞こえた。
「…スゴく感じちゃった…」
まだ少し震えた掠れ声で、彼女はβに言った。
「俺も良かったです」
二人に向かって彼は、
「それは良かったねっ」
そう言って彼女にキスをする。
「おふたりって…スゴく仲いいんですね?」
「やっぱ、そう見える?」
「それって…みんなに言われる…ねっ?」
彼女と彼は、揃って惚気て見せた。
いつか不安を打ち消そうとしたのか…
既にあるひびを取り繕う為だったのか…
それから幾つもの月日が流れた、ある日曜日のお昼過ぎ。
2人は、新幹線のホームに立っていた。
いつも彼が出張に出掛ける時は、
「行ってらっしゃい。気を付けてねっ」
そう彼女は声を掛ける。
しかしその時は違っていた。
「バイバイ…」
↑の、あとがき
第9部は終わりです。
一旦…話題は彼女から離れますが、
まだまだ、つづきます。
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