後輩Aは心を病んでから、なかなか安定せず転職を繰り返してます。
そしてまた契約が切れたとかで無職になってました。
励ましの意味で飲みに誘ってやったのですが、今回はいつも以上に落ち込んでいる様子。
「頑張ってんだけどな、何をやってもうまくいかない、金もない、恋人も出来ない、死にたい」
昔はハツラツとしてポジティブだった後輩Aが今ではネガティブの塊に。
「そんな事いうなよ。ほら、おごってやるから風俗でも行くか?適当に女でも抱いて元気出せや~!」
元気付けようとしたところ思わぬ反撃が返ってきました。
「斉藤さん(私の妻の旧姓)抱きたいです」
冗談なのか本気なのか判断が一瞬つきませんでした。
しかし、昔の関係を思えばこれが冗談でないのは、少し考えればわかります。
「あ、すいません、今のは忘れてください・・・」
モヤモヤした気持ちを残したまま帰宅。
後輩Aの現状を報告しました。
妻も心の底から心配してる様子。
私は私で後輩Aの一言に心のざわつきが抑えきれず、昔どんな感情を抱いていたのかつい根堀り葉堀り聞いてしまいました。
「どうしたの?今更?」
にこやかな笑顔で返す妻、少しお酒が入ってるせいか意外と饒舌。
「すごい優しく辛抱強く教えてくれて、ほんと感謝の気持ちでいっぱい」
「え?付き合おうと思わなかったか?うーん・・・仕事覚えることで頭いっぱいだったからなー、でも告白とかされていたら・・・どうだろうね」
ニコニコと楽しそうに話す妻、そんな妻に思わず我慢できず口が滑ってしまい、後輩Aの「妻を抱きたい」発言を話してしまいました。
「えぇ~何それ。Aさん酔いすぎ!あはは」
適当に流そうとする妻に何も返さないで無言で対応。
妻の表情が徐々に変化していきました。
「いやいや、ありえないでしょ。そんなんありえないでしょ。パパ何言ってるのよ」
私は後輩Aの発言を聞いてちょっと興奮して心のざわつきが収まらない事をちょっと真面目な表情で告げてみました。
「・・・馬鹿。この話はおしまい!」
翌週、心のざわつきが収まらない俺は後輩Aと会いました。
「えぇー!斉藤さん(妻の旧姓)に言っちゃったんですか!?ひどいですよ先輩・・・」
「いや、ごめんごめん、つい酔った勢いで話ちゃったよ、でも妻の反応すごい良かったぜ?」
俺は適当に嘘をついて後輩Aを炊きつけてみました。
かなりテンションが上がってる様子。
後は妻を説得出来れば、この寝取られは現実のものとなる。
そう確信した俺は妻に説得を続けました。
「パパは何でそんなに私とAさんをくっつけたがるの?私と離婚したいの?」
一時、変な誤解が生まれましたがそれもすぐに解け、そしてとうとう妻が首を縦に振ってくれる日がきました。
「エッチするかどうかは別として、取り敢えず二人で会ってこようかな」
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