師走でお互いドタバタしていて 直ぐに会えなかったが、2週間後の美希の休みの木曜日に昼から忘年会という事で会う事にした。
佳子と話した事は美希にも伝わってる筈だが 一切話しに出さず、ほぼ毎日 軽いメールのやり取りをしていた。
街はクリスマス前の喧騒の中、約束の13時前に現れた美希は
ブラウンのコートに白のフワフワのタートルニットと赤の入ったチェックのスカートにファーの付いたハーフブーツ
「また今日も お美しい・・・」
「もうっ!ヤメてよ・・・娘と一緒のコート借りてきたのっ おかしくない?」
「何着ても似合うから大丈夫!」
「なんかテキトーやなぁ・・?」
「何も着てないのが1番似合うよ笑」
「・・・スケベ 」
「誰かさん程じゃないけどな笑」
と言いながら予約していたイタ飯屋に入った。
「何に乾杯する?」
「えぇぇ 原田君に任せる」
「そうやなぁ~ 20年?いや、出会った時から23年かけて初恋を実らせた男とムッツリスケベを解消する事が出来るかもしれない女に・・・乾杯!」
「ええぇぇぇ~~~!ちょっと待って!なんか自分だけロマンチックやん!!」
「じゃあ お前が言えよ」
「ちょっと待って・・・笑 え~~っとぉ~~・・・50歳になる前に再開出来た2人の奇跡に・・・乾杯?」
「なんかヒネリがないけど・・・まぁ奇跡って所が気に入ったからええか笑・・・乾杯!」
人気の店で店内は満席、やはりカップルが多いが俺たちぐらいの年齢層も居て居心地は悪くない。
お互いの過ごした時間を話しだすと 時間は幾らあっても足りない
美味しい食事と楽しい想い出話で会話が弾む・・・
でも、そんな事より 今日は この後の俺たち2人の方向性をどうするかが重要だ!
「ところで・・・仲田と今でも仲良いんやんな?」
「そうよ なんか問題ある?」
「いやいや・・・問題は無いけど・・・全部筒抜けなんやろ? どうなってんのかな?って・・・」
「じゃあ 聞いていい?」
「い、いいよ・・・」
「私が佳子と会わんとってって言ったら会わへんの?」
(しまった!これは注意せんとヤブヘビやぞ・・・)
女として(大事にされたい)という気持ちは人一倍強いようだが、ここで美希の機嫌を伺って言いなりになったら失敗する・・・
「いや・・・そんな事言われたないなぁ・・・仲田との事を知ってて俺と泊まるつもりで会ったのはお前やろ・・・?」
「うっ・・・じゃあ 何を聞きたいの?」
「これから先も 俺とあった事を2人で報告し合って俺を共有するつもりなんか?って聞きたいねん」
俺は2人と寝てオイシイ思いをしてると思っているが ここは強気に出て優位に立った方が良い
「えぇぇ・・・共有って・・・」
「なんか2人で報告して相談して 俺だけお前らに踊らされてるみたいやん? まるで貴族の遊びみたいやなぁ~」
「そんな事ない・・・嫌なん?怒ってんの・・・?」
「どうせ仲田は 「原田は2人も抱いてオイシイ思いして喜んでるんやし他にも女がおるかもしれへんねんから私達も満喫したらええねん」とか言っとるんやろ?」
実際に俺と話した時にそんな感じの事を言ってた(笑)
「そこ・・までは・・・言うてへんよ・・・」
「ほら! そこまではって事は近い事言うとんるんやん・・・まぁ俺としてもな 美希と初恋を成就したのも仲田のおかげっちゃおかげやからな・・無下にはでけへんのはわかってるんや。そやけど俺とお前の2人だけの秘密をバラされるのは嫌やん?わかる?」
「う・・うん・・・なんかスゴい正当化されてる気がするけど・・・秘密をバラされるのは嫌やと思う・・・」
「そやろ?笑 だからな・・・」
「・・・だから?」
「美希が仲田に言えない程 恥ずかしい秘密を俺と共有するってのはどう?」
「・・・」
呆気にとられた美希の顔・・・
今思い出しても笑いが込み上げてくる笑笑
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