1
2008/11/04 16:58:54
(Qb3.S2va)
私はシフト制の交代勤務の仕事をしております。当然夜勤もあり月に8~10日は夜家にいません。妻や家族の様子の変化には、うすうす気づいてはいましたがこんな事になっているとは夢にもおもいませんでした。もう少し早く手を打っていれば…後悔の日々です。その日は突然やって来ました。私は夜勤で通常通り夕方家をでました。何一つ変わらぬ出勤風景でした。ただひとつ変わった事と言えば娘が妻の実家へお泊まりすると言ってリュックに着替えを詰めている事位でした。もっとも翌日は土曜日でしたし、実家のご両親は初孫と言う事もあり日頃から娘を可愛がってくれていましたので娘もよく実家に行きたがり、娘が実家にお泊まりする事は月に1~2度ありました。そんな事もあり気にも止めませんでした。いつものように電車に乗りいつものように会社に着きました。作業着に着替える前に上司に呼ばれました。この辺りから歯車が少しづつ狂いはじめました。上司の話は「明日の夜勤の人間が身内に不幸があり明日の夜勤が出来なくなった。今日ではなく明日夜勤出来ないか?今晩の勤務はもう違う人間に頼んである。明日の夜勤が出来る人間がどうしてもいない」との事でした。仕事仲間とは持ちつ持たれつの関係でしたので断る理由も無く私は快諾しました。ただ、家を出る前に言って貰えれば会社に来なかったのに…と上司に苦情を言うと「悪い悪い、今日おごるから勘弁してくれ」と言われたので、これに関しても断る理由がなかったので取りあえずおごられる事にしました。この時点で真っ直ぐ家に帰るか、電話を入れていれば今も何一つ知らぬまま平穏に過ごしていたでしょう。会社の近くで上司と一杯やって帰路につき22時頃に自宅へ到着しました。チャイムを鳴らしても妻が出て来ないので、寝たのかと思い玄関の鍵を開け扉を開けようとするとチェーンロックが引っ掛かり開きません。日頃から私がいない時にはチェーンロックをするように言っていたので妻の行動に満足しながらも、このままでは家に入れないので妻の携帯に電話を入れました。リビング辺りで携帯が鳴っていますが出る気配がありません。妙な胸騒ぎを感じながら固定電話に電話を入れました。5回、6回…コールが続きます。壁一つ隔てた中でそれは鳴っています。家の中で動きはありません。留守電に切り替わり、ふと二階寝室にある子機が壊れている事を思いだしました。相当深く熟睡しているのか、もしくは…不測の事態を考えました。