2006/12/18 14:09:32
(B9yoyU/y)
K部長は私の自宅での接待が気に入ったようで上機嫌です
特に妻のことを気に入ったのか「美しい上に気立ても最高ですね。お宅とは
長いお付き合いをお願いしたいですな」などとと褒めちぎります
妻も私から部長について説明をしており、K部長の機嫌をとるように一生懸
命勤めてくれました
場が盛り上がり、私は場合によれば次の大型受注を取れるのではと思いこん
でおりました
私がトイレに立ち、戻ってきて部屋をのぞいたとき妻はN係長と話をしてい
ました。
そしてK部長の手が不自然に妻の飲み物のコップに伸びていました
私はK部長が妻のコップに何か入れたようにも見えたのですが、まさかとの
思いと失礼はできないとの思いで、その場は何事もなくやりすごしたのです
そして、20分程たったときにK部長がおもむろに私に言ったのです
「君の所(会社の事)は今度の物件のどこまでやりたいのかね、君が気に入
ったからやりたい部分はすべて君のところに任せよう」
私はあまりのうれしさに畳に頭を付け「ありがとうございます」とK部長に
言っていました
そして、頭を上げ妻に満面の笑みを向けました
ところが妻はまるで今の話を聴いていなかったかのようにうつろな表情を
し、何かもじもじしたような不自然な状態なのです
私が、私がどうしたのか妻に話しかけようとすると、私の行動をさえぎるよ
うにK部長が「早速だが、君のところで受注する仕事の範囲を決めたい。図
面をとってきてくれ」といいました
私は明日でもと思いましたがK部長は明日から出張で請負会社は今週中に決
めないといけないから、遅れれば君のところの請負範囲がかなり少なくなる
といいます
さらにK部長はタクシー会社に電話をかけタクシーを呼び、さらに私にタク
シーチケットまで渡して急ぐようにと言ったのです
私の自宅から会社までは、夜間で道が空いているとはいえ片道30分以上は
かかります
私は妻のことが気にかかりましたが、k部長が「大丈夫我々は奥さんと話し
でもして待っているから、ネェ奥さんと」と言い、妻も「大丈夫」と言いま
すので、すぐにやってきたタクシーに乗り込み会社に向かいました
1時間20分程で図面をとりかえってきた私にK部長は本当に仕事範囲を好
きなように決めてくれたのです
その日K部長を送るタクシーを呼び、深々と頭を下げていました
ただ妻は私の帰りを待つ間に先に眠っていました
部長は「奥さんが眠そうだったので、先に眠ってください。我々はご主人を
待ってすぐにでも帰りますから」と伝え先に眠ってもらったといっていまし
た。
翌日から私はK部長出張中の代理としてN係長と仕事の打ち合わせで大忙し
となったのです。
社長も大喜びで私をほめます。
何しろわが社始まって以来の大型物件ですので、それも当然だったでしょう
1週間程忙しい時期をすごし、久しぶりにK部長を会社で見つけ私は早速挨
拶に近づきました
すると会社の女子社員が「K部長長いお休みでしたね」というのです
K部長も「ああ、すまなかった。自宅からの連絡はなかったかね」といい、
女子社員は「お申し付け通り仕事を理由にごまかしておきました」と言いま
す
つまりK部長は出張ではなく、別の理由で会社を休んでいたのです
私は何か悪い予感がしました
と言うのもあの部長を接待した日を境に、妻の様子がなんとなく変でした
私も大変忙しく、会話もないまま、なんとなくだったのですが
私がK部長に挨拶をすると、部長は私に満面の笑みで「長いお付き合いをよ
ろしく頼む」といってくれました
その日、ようやく仕事が一段落し、久しぶりに翌日休暇をとり早く自宅に帰
りました
そして私はすべてのことを妻から教えられました
・・・また続きを書きます ・・・