妻のスマホのロックを解除してLINE画面を開くと、未読が１件表示されていました。妻のママ友からです。その下に ｎｏｂｕ という見慣れない名前がありました。ｎｏｂｕのアイコンにはサーフボードのようなものが使われています。私はすぐに直感しました。ｎｏｂｕのトークの表示画面には

教えてくれてありがとう 絵文字

というメッセージがありました。時刻は20:45です。私はｎｏｂｕのトーク画面を開きました…（この後のLINEの内容は遡っていく形になります）。


miho 教えてくれてありがとう 絵文字 20:45

ｎｏｂｕ ９月の夜勤は３日（木）６日（日）14日（月）17日（木）22日（火）26日（土）です。 20:28

miho 奥さんの夜勤わかったら教えてね 20:04

ｎｏｂｕ ８、９、10、11のどれかで 19:58

miho ８日から金曜日までみたい 19:17

miho わかったらまた連絡するね 17:52

ｎｏｂｕ 日程また教えて 17:46

miho どこか一日ぐらいなら大丈夫かも 17:01

ｎｏｂｕ どこか空けてよ 16:59

miho 主婦は旦那が出張だからって簡単に夜出れないよ 悲しい絵文字 16:51

ｎｏｂｕ そんなこと言ってたら 16:49

ｎｏｂｕ あわんやん 16:49

miho 夜はなかなかキビしいかも 絵文字 16:46

ｎｏｂｕ 夕方尼崎の駅前とか 16:45

miho え、そうなの？ 16:45

ｎｏｂｕ 飲みに行こ 16:40

ｎｏｂｕ ヌルヌル？ 絵文字 16:39

miho 私もしたいよ～ 絵文字 16:38

ｎｏｂｕ 美穂子としたい 絵文字 16:35

ｎｏｂｕ オメコ 16:35

miho なかなか難しいよね 16:30

ｎｏｂｕ 本採用なったら８時～４時抜けられへんし
16:10

miho 決まったらいいけどなかなか会えなくなるかな
16:07

ｎｏｂｕ 決まりそうやけど結構会社厳しそうでめんどいわ
15:53

miho 面接は無事終わったかな？ 15:40



トイレは決して明るい場所ではありませんが、私の目の前は目の前が真っ暗になりました。自分でも血の気が引いていくのがわかりました。
（美穂はやっぱり浮気してたんや…）
限りなく確信していたとはいえ、実際にLINE上のやり取りを見てはっきりと思い知らされたのは強烈でした。

私もしたいよ～

妻ははっきりそう書いていました。単なる男友達などではないことは明白です。そして、私は今日の夕方、妻からLINEで９月の出張の予定を聞かれたことを思い出した。
（こいつと会うために知りたくて聞いてきたのか…！）
心の中に怒りがフツフツと湧いてきます。しかし、私はそこで我に返りました。
（美穂が風呂から上がってくる！）
私は妻のLINEをもっと見たい気持ちを抑えて、今見た内容を自分のスマホで撮影しました。そして、トイレから出ると妻のスマホを脱衣所の元の場所に戻しました。

その後、妻と顔を合わせましたが、妻は当然ながら普通でした。
私も出来る限り平静を装っていましたが、どこかふわふわと落ち着きませんでした。
ｎｏｂｕという男が何者かまったく見当がつきません。
垣間見た会話の端々から妻と同じ会社に働いていないのか？ということが想像できました。しかし、それならば妻はどこでこの男と知り合ったのか？面接とか採用が決まるなんて話をしているということは若いのか？しかし、相手もどうも結婚しているようです。
尼崎という地名も出てきました。相手は尼崎の人間なのか？
私は悶々としてその日の夜はほとんど眠ることができませんでした。

妻の浮気を知って私は落ち着きませんでしたが、すぐに妻を問い質すこともしませんでした。今妻を問い詰めてもどうしていいのか正直わかりません。それよりももっと妻のLINEを探るべきだと思いました。




-続きます-

妻のLINEで浮気の事実を知った私は、もう一度妻のスマホを盗み見ようと思いました。すぐにでも妻を問い詰めたい気持ちもありましたが、もっと証拠が欲しいということと、妻がどんなやり取りを浮気相手のｎｏｂｕとしているのかもっと知りたい気持ちがありました。
また妻の入浴中にスマホを見るということも考えましたが、それではわずかな時間しかありません。そこで私は妻の就寝中にスマホを見ようと思いました。妻は寝つきがよく、私はイビキをかくのですが、後で聞いても妻はまったく気づかなかったとよく言っていました。
真夜中になり、妻が完全に就寝したのを見計らって私は行動に出ました。妻の枕元を探します。
が、スマホは見当たりません。
スマホは妻の枕の下に完全に隠れていたのです。無理に引き抜けば、さすがに妻も目を覚ますはずです。結局私はモヤモヤしたまま何も出来ず諦めました。

次の日。私が仕事を終えて帰宅すると、リビングには小学生の息子しかいませんでした。娘は塾に行っています。
「ママは？」
私が訊くと、息子が妻は入浴中だと答えました。しかも家にはさっき帰ってきたと言うのです。確かに妻は今日棚卸しがあって、いつもより遅くなるとは言っていました。しかし、時刻は午後９時過ぎ。それにしてもかなり遅い時間です。
浴室から上がってきた妻に私は聞きました。
「棚卸しってそんな時間かかるん？遅ない？」
明らかに疑っている素ぶりはできるだけ見せないようにしました。
「ああ、思ったより時間かかって。子供達のご飯はちゃんと用意してたよ」
「美穂はどうしたん？」
「本社の人が私とか所長とかご飯に連れてってくれてん。遅くなったからって」
「そうなんや。けどパートやのにこんな時間まで働かなあかんの？」
「頼まれたら仕方ないよ」
妻は平然としていましたが、私は妻の言ってることをもちろん100じることはできませんでした。

妻は入浴を済ませてしまったので、今日は入浴中にスマホを見ることはできません。しかし、チャンスは夜に来ました。
熟睡している妻の枕の下にスマホが見えていました。しかも妻の顔は反対側を向いています。
（今しかない…）
私は意を決して妻のスマホをそうっと抜き取りトイレに篭りました。妻はどこかで目覚めて気づく可能性はあります。しかし、万が一そうなっても私は逆に妻を責め立てる気でいました。
ロックを解除してLINEを開きます。


昨日

miho めちゃ楽しみ～ ハートの絵文字 23:56

ｎｏｂｕ 夕方までイチャイチャできるな 23:56

miho ランチも忘れないでね 23:50

ｎｏｂｕ その後はホテルでオメコ 絵文字 23:43

miho 良さそうでしょ？ 23:43

ｎｏｂｕ LAテイストって書いてた 23:40

miho 行ってみたかったの 絵文字 23:28

ｎｏｂｕ いいよー 絵文字 23:26

miho いい雰囲気っぽい 絵文字 23:20

miho マザームーンカフェってとこ 23:20

miho umieでランチ行ってみたいとこある 絵文字
23:19

ｎｏｂｕ よろ 23:07

miho 私がお迎え行こうか？ 22:03

ｎｏｂｕ ４日どっちの車で行く？ 21:51

miho うん うれしそうな絵文字 21:39

ｎｏｂｕ またヌルヌルさせたるな～ 21:34

miho ちゃんと洗いました 絵文字 21:33

ｎｏｂｕ オメコちゃんと洗った？ 絵文字 21:30

miho 恥ずかしい 絵文字 21:29

ｎｏｂｕ 美穂子めちゃヌルヌルやったもんな 絵文字
21:27

miho うん 21:25

ｎｏｂｕ もう一回洗ったんやね 21:25

miho 泡泡～ 絵文字 21:24

ｎｏｂｕ 洗いっこ気持ちよかったね 21:24

miho 違うー 笑顔の絵文字 21:23

ｎｏｂｕ 家は泡風呂じゃないよね？ 21:23

miho よかった～ 絵文字 21:23

ｎｏｂｕ 泡風呂よかったね 21:22

miho 笑顔のスタンプ 21:21

ｎｏｂｕ 今日２回目のお風呂やね 絵文字 21:21

miho お風呂入ってましたー 21:19

ｎｏｂｕ お疲れさま 22:56


昨日 というのは今日のことです。
棚卸しと言っていた妻はｎｏｂｕという男とホテルに行っていました。今日は９月１日。３日後の９月４日にも妻はｎｏｂｕと会う約束をしていました。
想像していた内容ではあったと思います。しかし、それでも私はトイレの中で動揺しながらスマホを見つめていました。



-続きます-

以前見たLINEには私の出張予定のことが書かれていました。私は妻がｎｏｂｕと会うとすれば、その出張の間に違いないと思っていました。その予想は裏切られました。今から数時間前に妻はｎｏｂｕとセックスをしていたのです。
泡風呂という赤裸々な言葉がいろんなことを想像させました。妻は昔から私とセックスする時は電気を消して、と言うタイプでした。ホテルの泡風呂に男と入って体を洗いっこしてる時に電気を消しているなんて思えません。ｎｏｂｕが時折書くオメコやヌルヌルといった言葉に妻が嬉しそうに反応しているのも、胸に来るものがありました。
私はスマホでLINEの画面を撮影しながら、スクロールを続けます。


昨日

miho もうちょっとで着きます 16:42

ｎｏｂｕ 先コンビニ寄っとこか？ 16:40

ｎｏｂｕ もう駐車場で待ってる 16:38

miho 会社出たよ 16:20


８月31日（月）

miho 明日出る時LINEするね 絵文字
19:48

ｎｏｂｕ 駐車場で待ち合わせかな 19:41

miho 会えるね ハートの絵文字 19:40

ｎｏｂｕ 俺も９時ぐらいに帰るなら 19:35

miho 遅くならないならなんとかできるかも
19:33

ｎｏｂｕ なんとかするから美穂子もなんとかして
19:31

ｎｏｂｕ 明日夕方会お 19:31

miho 私も我慢できない 絵文字 19:28

ｎｏｂｕ 来週まで我慢できん 絵文字 19:28


８月27日（木）

miho またね 絵文字 18:10

ｎｏｂｕ 口でしてくれたしw 18:04

ｎｏｂｕ こちらこそありがとう。なんかすっきりしたわ
18:04

miho 今日は会ってくれてありがとね 絵文字
18:00

ｎｏｂｕ 六アイかな 14:35

miho サンシャインワーフ？六アイ？ 14:09

ｎｏｂｕ じゃあ待ってる 14:08

miho 了解のスタンプ 14:01

ｎｏｂｕ いいよ。顔見て話ができたら 14:00

miho 生理なの 涙の絵文字 13:55

ｎｏｂｕ 今日終わってから会えへん？ラブホでも車でも
13:49


８月22日（土）

ｎｏｂｕ どうかなー 絵文字 19:02

miho ほんと消してね？ 18:45

ｎｏｂｕ 可愛いしエロい 絵文字 17:14

miho やめてー消してー 絵文字
恥ずかしい 絵文字 17:11

ｎｏｂｕ 美穂子も可愛いかったよ。俺も美穂子の写真大事にします 絵文字
17:09

miho すごく可愛い ハートの絵文字 17:08

miho ※ゴールドのブレスレットをした妻の手のアップ写真
17:07

miho マリンピアにしてよかったね。大事にします ハートの絵文字 17:07

ｎｏｂｕ こちらこそー 17:03

miho 今日は楽しかった ありがとう 絵文字
17:01

miho 今から出るね 絵文字 9:36

ｎｏｂｕ もうマンションの北側ついてるよ 9:30


私は妻とｎｏｂｕのやり取りをスクロールしながら、暗澹たる気持ちになっていました。
妻が私に隠している秘密。そして、いくつもの嘘。
今でも覚えていますが、８月22日は私が土曜出勤の日でした。息子のママ友と三田のアウトレットに行ってもいいか？と聞かれ、いいよ、と答えました。電車とバスで行くからと、私が出勤した少し後に家を出たはずです。
相手はママ友どころかｎｏｂｕでした。行き先も変わっていたようです。さらに驚いたのは、この後の８月14日のLINEです。


８月14日（金）

miho 着いたよ。今日はありがとう 絵文字
18:01

ｎｏｂｕ もう実家着いた？ 17:43

miho ※通話表示 2:45 9:40

miho 今朝霧 9:34


このLINEの何が？と思うかもしれません。
14日は盆休み時期でしたが、私は出勤せねばなりませんでした。妻も仕事があると言い出し、妻の実家の垂水に子供２人をわざわざ車で送ってから職場に向かうという話だったのです。子供は確かに実家に送っていたのですが、その後妻の向かった先は職場などではなく、ｎｏｂｕのところだったということです。
ここでも私は騙されていた訳です。



-続きます-

妻のLINEを遡って読んでいくと、妻とｎｏｂｕが初めてセックスをしたのは７月３１日だということがわかりました。


７月31日（金）

miho うん 絵文字 20:31

ｎｏｂｕ 乳首引っ張りながらw 20:31

miho 正常位も 恥ずかしい絵文字
20:29

miho うん 20:28

ｎｏｂｕ またワンワンしよな 20:27

miho うん、ワンワン 犬の絵文字
20:26

ｎｏｂｕ ワンワン？
20:26

miho バックよかった～ 絵文字 20:24

ｎｏｂｕ やっぱり美穂子はバックかな？
20:23

miho 気持ちいいのが先でムズカしいよ…
絵文字 20:23

ｎｏｂｕ 騎乗位ももっと上手になろなw
20:22

miho 気持ち良すぎて。。。 絵文字
20:20

ｎｏｂｕ めちゃいい声出してたよな 絵文字
20:18

miho そうだよー 絵文字 20:17

ｎｏｂｕ 久しぶりやったんよね？ 20:17

miho 私もよかった 絵文字 20:16

ｎｏｂｕ すごいよかった 絵文字
気持ちよかった 絵文字 20:14



妻は７月31日にｎｏｂｕと関係を持ってから、約１ケ月経っているようでした。
そして、今週の金曜日。再びｎｏｂｕと会おうとしています。
ｎｏｂｕがどこの誰なのか私にはまだはっきりとわかりませんでした。
しかし、ところどころ会話の中に「所長」についての２人の会話がありました。所長は妻の勤務先の所長に間違いありません。ということはｎｏｂｕはやはり勤務先の人間なのか？

私はこれからどうすべきか考えました。

①妻とｎｏｂｕの浮気現場を押さえる。
②妻を問い質す。
③興信所などに依頼する。

２人が会う日が決まっているなら興信所にも頼みやすい気がしました。確たる証拠があれば離婚などには有利になるでしょう。
しかし…。

私は自分が何を望んでいるのを考えました。
妻との離婚…。確かに場合によってはそうなるでしょう。その場合、子供達はどうなるのか…。相手に対する怒りももちろんあります。相手に慰謝料を請求することも考えました。
でも、私の一番心に占めていたのは、怒りや悲しみ以上に

（美穂がｎｏｂｕとセックスしているところを見たい…！）

でした。




-続きます-