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1
2018/08/17 22:38:05 (7VRBD4Ty)
私42歳、妻(理恵)36歳。
10歳の息子と、9歳の娘がいます。
女性に無縁だった工場勤務の私は、30歳の時に勧められた婚活で、妻と知り合いました。
当時、クリスマスケーキと呼ばれて24歳の妻は、近郊の漁村から、わざわざ漁師でない男を求めて、参加して来ていました。
結婚して、年に一、二度里帰りして、物理的にそんなに遠く無い地域で、まだ、「そんな風習が・・」と思える事が有るのを、痛く実感する出来事が、正月に起きました。

因習的な悪習の束縛が・・。

それは妻の、独り言と思った一言から始まりました。
「田舎で、ごめになるから・・。」
帰省から戻り、寛いでいた時、妻から、こう切り出された時は、何の事だか解りませんでした。
「来年の春には、ちぎとをすることになる・・と思う・わ・。」
続け様に言われた言葉も、何を意味するのか解りませんでした。
「ねぇ?聞いてるの?」
深刻な表情で、何か重要な事を言っているのだろうというのは解りませす。
明確な表現が出来ず、それでいて、私には解って欲しい、苦しい妻の胸の内が、段々と解って来た、と同時に、未だにそんな事が・・と思えました。

「ごけって?」
曖昧のままの方が、後々良いのではないか?と言う気がしつつ訊いてみました。
その質問に、暫く妻は黙っていましたが、溜息を漏らすと、まるで自白を始めた犯人の様に言葉を絞り出しました。
「うちの田舎の、昔からの習慣だから、断れないの。」
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12
投稿者:ヒガシ
2018/08/18 14:21:19    (I.5CoayP)
こういう話は失礼ながら好物です。
続きお待ちしてます!
13
投稿者:天野岩戸
2018/08/18 14:53:25    (n.vbhuu5)
春の彼岸の頃、納宰の儀式が行われます。
神殿に信仰の対象となる、妻の女性器を奉納して、浄めてもらうものです。
子ども達も春休みになって、私達夫婦がソワソワしているのに感ずいたらしく、「パパ、ママ、春休みは、何処か?出掛けるの?・」と問いて来ました。
「ママの田舎の法事に、パパとママで、一晩泊まりで行って来る・・。」
親戚が沢山来るから・。
子ども達は連れて行かれない・・と。
春休みで、家族揃って出掛けられればよいのですが、神事の為に子ども達を残して、私達夫婦だけで実家に行くのが、心苦しく後ろめたいものとなっていました。
美容院に行って、巻き髪から、ストレートになった妻を見た息子が・。
「ママ綺麗!」
理由も訊ねず、キラキラ輝いて、妻を見上げる10歳の息子の眼に、また少し後ろめたさが募りました。
「子ども達の事は、二日間忘れよう・。」
神事に沿った髪型に変えたのも、その他の事も、そう二人で納得し合って、村の神社に入りました。

本来なら、後家雌の女性器を、仕切り親役が立ち会って奉納し、神事の童貞青年とのsexが可能か確かめるのですが、実父が娘にその様な行為をしたら、近親相姦に近いものとなってしまう・。
それは、いくら何でも不味い・。
そんな理由を住民が納得して、夫の私が奉納役をする事で、収集がついたようでした。
14
投稿者:天野岩戸
2018/08/18 14:58:14    (n.vbhuu5)
[おじさん]さん、おつきあい、ありがとうございます。
男根信仰も、映像で見ると、ムズムズしますよね。
とくに若い女衆が担いだりしていると・。
15
投稿者:天野岩戸
2018/08/18 15:00:45    (n.vbhuu5)
[ヒガシ]さん、ありがとうございます。
全然失礼なんかで無いですよ。
下の話しなんですから・。
16
2018/08/18 15:03:59    (1KEtEurg)
楽しみにしてます。続きをお願いいたします。
17
投稿者:天野岩戸
2018/08/18 18:43:08    (n.vbhuu5)
夕刻になって、神殿の間に通された私達夫婦は、神殿の扉を開帳して、御見式をして、その前で交わるのです。
仕切り親役が、後家雌の女性器を神様に奉納して、契床をする、童貞青年の相手の代わりに、云わばリハーサルをするのようなのです。
それは、前夜祭みたいなものなのでしょうか・。

神社の広間に上がりました。
妻も私も、もの凄く緊張しています。
義父母の嘆きや、妻が神事の相手をする青年や、その家族の期待。
私達夫婦の意識だけでは、どうする事も出来ない様々な思いに揺れて、二人とも身体がガチガチに硬くなっていました。

「この度は、おめでとうございます。」
車座に座って、装束姿の数人の氏子衆に囲まれて、浄めの御酒を頂きました。
数分間のなおらいでしたが、氏子衆は口々に昔の話しをして、私達夫婦の緊張を解すが如く努めて下さいました。
「私共も、まるで女っ気の無い時期、コレで男になれました・。」
「ココの野郎は、奥手ばかりで、契床無しには考えられない・。」
「有り難い制度です・。」
「凌が羨ましい、、こんな綺麗な人が相手で・。」
「俺ん時は、ばあちゃんだった・・。」
「旦那様、、決して悪気のある訳ではありません。」
「そうです。 どうか、村の若者の生来を思って、ご理解下さい・・。」

「時間も宜しい様で、どうか、恙無く・。」

神殿の間の戸を開けた時には、消えた氏子衆の後に、私達夫婦の靴が、お供え物と一緒に飾られていました。
18
投稿者:天野岩戸
2018/08/18 18:44:56    (n.vbhuu5)
[おじさん]さん、期待に沿えるように頑張ります。
19
2018/08/18 21:37:05    (1KEtEurg)
凄い文才ですね。続きを楽しみにしてます。是非最後まで読ませてください。
20
投稿者:天野岩戸
2018/08/18 21:50:15    (n.vbhuu5)
大漁祈願を兼ね、出入りの多かった神社も、寝静まった、鎮守の神の様です。
「〔無言〕が基本ですが、今は、、、とくに、、ご夫婦ですし・・。」
「その、、普通に〔アレ〕してもらえれば・。」

神殿の間には、下見の時には無かった床に、紅い色のマットが敷かれていた。
白いフカフカの客座布団が、セミダブル程の大きさのその上に、並んで二つ置いてある。
少し寒かったので、石油ストーブに火を入れ、温かくなるまで、少し待った。
入浴も妻の実家で済ませていたので、あとは納宰の儀を実行するだけだった。

「待って! 何するの・?」
妻のスカートに手をかけた時だった。
「お供えしなきゃ・。」
「本気にしてるの・?」
「違うのか・?」
「バカね、、今日なんかしなくても、分かりゃしないわよ・。」
凡そ自分の村の儀式を遂行するとは思えない・。
そんな妻の言葉に、漠然としたものを飲み込め無いでいると・。
「神様だって、あたしとあなたのsexなんて、間違っても、見たいと思ってるなんて思えないわ・。」
「それは・・。」
どうか、、と言い掛けて、妻の迫力に一瞬たじろいだ。
「あたしは嫌よ! するんならあたしの部屋(結婚するまで妻が使っていた実家の部屋)で・よ・。」
「わ!わかった・・。」
「暫くさせてあげて無いから、あなたの気持ちは解らないでも無いけど、あたしは嫌よ! こんな、化け物の出そうな処じゃ・。」
「わかった! 後は、上手い事言って帰ろう・。」
「ありがとう・・。 それに・・。」
急にしおらしく崩れだす妻。
「それに? ん?」

「凌ちゃんとする部屋で、あなたとは・・。」
21
投稿者:天野岩戸
2018/08/18 22:51:07    (n.vbhuu5)
[おじさん]さん、続けてのフォローありがとうございます。
私の文にサイが居ますか・! ブラボー!
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