その日、
仕事中だった私はたまたま自宅近くで空き時間を持ってしまったので、
アヤカを驚かせようかと黙って自宅のアパートに帰ってみました。

しかしアヤカは出掛けてしまっていていませんでした。

仕方なくリビングのソファーでくつろいでいると、
目の前のテーブルに置いてあるアヤカのノートパソコンの下に、
何やら封筒があるのを見付けました。

手持ち無沙汰だったせいか妙に気になり手に取りました。

無地の大きめな封筒。

中を確認すると、
書類には産婦人科の文字。

そして妊娠していることを報告する内容が書かれていました。

私は歓喜しました。

私としては早く子供が欲しいと思っていたのですが、
思ったようにはできずにいたのです。

アヤカもなかなか出来ないことを気にしていたようで、
その話をしたときにかなり暗い顔になってしまい、
それ以後なんとなく話しにくい感じでいました。

私は嬉しさで書類をめくっていきました。

しかし数枚めくったあとの書類を見て、
私は頭を殴られたようなショックを受けました。

そこには中絶したことが分かる記載がされていたのです。

何故せっかく授かった命をおろしてしまったのか、
しかも私には何の相談もなく…

私はどうすることもできず、
そこにいては行けない気がして、
書類を元に戻し、
家を慌てて出ました。

中絶は、
書類を見てしまった日からつい１週間前に行われていました。

思い返せば確かに、
アヤカがここしばらく体調が悪そうに見えたり、
やたら不機嫌な時がありました。

そういえばセックスも少なめで、
数日前も断られたところでした。

それら心配もあって自宅に寄ったのです。

しかしそれから１ヶ月以上、
私はそのことをアヤカに聞くことが出来ず、
なんとなくアヤカを抱くことも避けてしまいました。

ある日、
アヤカが私にセックスを求めてきました。

私はモヤモヤした気持ちを晴らすようにいつも以上に激しく抱きました。

セックスが終わりシャワーを浴びて戻ってきたアヤカに、
私は実は書類を見てしまったことを伝えました。

アヤカは俯いて黙っていました。

しばらく沈黙が流れ、
私から口を開きました。

「浮気…しているのか？」

そう聞くと、
アヤカは途端にボロボロと涙を溢しながら
「ごめんなさい…離婚しないでください…ごめんなさい…」

私はアヤカを抱き締め、
しばらく落ち着かせました。

浮気こそ認めたアヤカでしたが、
相手についてはなかなか口を開きませんでした。

「とにかく話をしてくれなければ分からない」
と説得すると、
重い口を引きました。

相手はネットで知り合い、
年齢はなんと５０歳近く、
独身のオッサンだと言うのです。

なんでそんな相手と…

またそこで口を閉ざしたアヤカに、
「ちゃんと話しないならもう離婚で決まりだぞ」
と言うと、
やっと素直に話はじめました。

なんとアヤカは、
そのオッサンに金で買われていたのです。

実はアヤカは、
今の土地に引っ越したもののどうにも馴染めず、
最初の頃はバイトに出たりもしましたが続かず、
家に籠り気味になっていました。

アヤカは元々ゲーム類が好きで、
日中はゲームをよくしていたのです。

それでも私の収入でなんとか貯金できる程ではあったので、
アヤカの好きにさせていました。

しかしゲームでの課金につい手を出してしまい、
貯金に手を出してしまったらしく、
駄目と分かりながらも続けて困っていたところ、
SNSで知り合った相手から、
そういう話を持ち掛けられて乗ってしまったというのです。

そこまで聞いた私は素直な疑問をぶつけました。

「それが今の相手なのか？」と

アヤカはまた黙ってしまいました。

しかしもう誤魔化せないと覚悟したのか、
アヤカは少しずつ話はじめました。

ここからはアヤカの言葉を箇条書きにしていきます。

最初は、
下着姿や裸の写真を送れば買ってもらえるというものだった。

しかし中途半端な金額が手に入り、
結局はマイナスな状態になった。

そのため会っての売りに発展、
最初は口や手だけだったらしいが、
本番行為に及ぶのはすぐだった。

基本的にはゴムありだったが、
金額次第では生挿入もした。

そうしていると、
売り相手から風俗で働かないかとスカウト。

そしてデリヘルに。

本番なしの店だが、
客にお金をちらつかせられると本番行為、
生ももちろんあった。

デリヘルをしながら売りもしていた。

今の相手はそれで出会った。

毎月お金を貰える代わりに愛人になった。

辛いね、気持ち良く分かりますよ、そして貴方も優しいね、偉いよ。そこまで事実を分かってしまっても、取り乱す事も無く我慢して妻を抱きしめた。素晴らしいと思います。私にも同じような経験が何度もあります。私の場合は子供が９歳と１２歳の女の子がいてね、母親が夜私が帰る前に食事も作らずに友達と飲みに行くと出かけたんです。仕方無いと思う事もあり店屋物で子供と３人で食べてそれも、今までに無い事で楽しかった、しかし１２時を過ぎても帰らず一人ウイスキーを飲み泥酔状態の私が子供とは別の部屋で、独り言でもう許さん！絶対離婚だ！と言ったら上の娘がそっと泣きながら出てきてね、ﾊﾟﾊﾟ、ママを許してあげて、離婚しないでって言われたんですよ、その時は子供を抱きしめ涙しながらね、でも私は我慢出来なかったんです。会社の部下との不倫ですよ　当時私が３０歳で２３歳くらいのガキにですよ！バレたら逃げるように辞めていきましたよ。でもねそれもこれも、別れるきっかけが欲しかったようですね、後で分かりましたがね、長ーい話になるので辞めますが、とにかく私は我慢が出来なかった、娘の為にもと考えましたが、朝方の帰りに何も言わずに寝に入ったので喧嘩となり殴ってしまいました。何か言う事は無いのか？と聞くと無いと笑いながら言ったので我慢できなかったです。翌日娘２人を連れて実家に帰りました。娘は２人とも私を見て泣きそうな顔をしてましたよ。奴らが出てから一人泣きました。これは女房との事では無く娘たちと離れる事が辛かったんです。まだ貴方はお子様がいらっしゃらないので、その辛さは分からないと思いますが、私も女房とは地元が同じで私が１７歳の時に一緒に住み１８の子供が長女ですよ。だから、その前１６からの付き合いだから長いんですよ、２つ年上の姉さん女房だったですね　こうなるには、私にも悪い事がたくさんありましたよ。女房だけが悪いのでは無いんです。私のが悪いんです。女房は我慢していたのでしょう、丁度バブルの頃で毎日のように飲み歩き朝帰りそのまま仕事、なんて事が多く現場仕事なので多少は良いのですが、その頃は飲酒も６点減点でしたし朝仕事に来ると７０％の社員は２日酔いでしたよ。そんな生活をしていた私が悪いんです。浮気もしました、車に女が何か忘れて行って女房に言われても答えも出さず怒鳴る事もありました。それの、仕返しを最後の日にしたのでしょうね、その結果、今現在についてはやめときます。しかし娘は来ますよ。下の子は一緒に仕事してます。子は宝ですよ。きっと奥さんも寂しくて辛かったんだと思いますよ、方向を間違えただけ、もっと早く貴方が気が付けば身を削るような事は防げたでしょうね、気が付けなかった貴方にも責任があると思いますよ、どうか奥さんを許してあげてください。他人が言う事ではありませんが、私のようにならないで欲しいだけ、別れた女房はその後キッチンドリンカーになり、肝臓の病気になり再婚したがろくでも無い男で保険が使えず、医者にも行けず、辛さと体の痛さに耐えきれず、他界したのです。その時上の娘が１６歳、下が１３歳で離婚後３年近く過ぎた時でした。だから奥さん守ってあげてください。お願いします、長々すみません。