2014/10/09 21:36:08
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リビングの扉を開けると、藤本はソファーに座ってテレビを見ていた。
「藤本、悪い悪い、待たせちゃったな。」
「いえ、全然、大丈夫ですよ。」
藤本はそう言うと、手に持っていたビールをぐいっと美味そうに飲んだ。
「あれ?もう先にやってたんだ?」
「はい。さっき、奥さんが食事の準備をするまで、先にビール飲んで待っていて下さいって。
奥さんにお酌してもらっちゃいました。先輩、お先にすみません。へへへ(笑」
私は、最後の「へへへ」がとても気になった。
「へへへ、、って何かあったか?」
「いや別に、、でも先輩、やっぱり奥さんは最高ですね!!」
「だから、何があったんだよ?」
「別に本当に何にも無いですよ。ただ奥さんにお酌をしてもらっただけ、、それだけですよ。」
と口では言ったが、あのニヤニヤした目は、それだけじゃない。と語っていた。
「お酌って、、まさか、あいつ、あの格好のままでか?」
「・・・はい。。へへへ。」
こいつ、また見やがったのか?! でも、こんなレベルのことで嫉妬していたら
これから作戦を実行したら大変なことになる。 そんなことを考えていると、、
「お待たせしました~!」
明美がお盆に料理をのせてキッチンから出てきた。その明美の格好を見て、ちょっとだけホッとした。
ピンクのフリースはそのままだったが、その上に、エプロンをしていたので胸のところが隠れていたからだ。
「やったーー!奥さんの手料理だーー!!」
藤本はまるで子供のように手をあげて喜ぶ。明美はその藤本に目をやるとニッコリ微笑み
料理をソファーの前のテーブルに並べはじめた。
「藤本さんのお口に合えばいいんですけど。。」
「合います。合います。合わせ、ます!(笑」
「藤本さんったら。(笑」
藤本はハイテンションで、明美が運んできた料理を絶賛すると、明美もそれに笑顔で応えた。
「じゃあ、カンパイしようか。今日は明美も少し飲んだら?」
普段、あまり飲まない明美に、私はお酒を勧めた。
「え?奥さん、お酒飲めないんですか?」
「いえ、飲めない訳じゃないんですけど、、あんまり強くないから。。」
「大丈夫ですよ。いっしょに飲みましょうよ!」
「そうですね。じゃあ、せっかくだから。」
ということで、珍しく明美も飲むことになり三人でカンパイをすることになった。
「先輩、何にカンパイしますか?」
「え?何にって、普通にカンパイ!でしょ。」
「普通は良くないですよ。いつも先輩、会社で『普通」なんて最低だ!』って俺達に言ってるじゃないですか。」
「じゃあ、何にカンパイするんだよ?」
「決まってるじゃないですか?!奥さんのこの美味しそうな料理にですよ。」
「料理に?」
「先輩ね。先輩はどうか分からないですけど、こんなすごい手料理、普通は食べれないっすよ。
もっと奥さんに感謝しなくちゃ!ね、奥さん!」
「そんな、すごい料理だなんて。。」
明美はまだお酒も飲んでいないのに少し顔を赤くした。
「じゃあ、僕がカンパイの音頭をとらせていただきます!」
そう言うと、藤本はグラスを持ち、私のほう、、ではなく、明美のほうを見て言った。
「この美味しそうな手料理と、その手料理を心を込めて作ってくれた素敵な奥さんに、、カンパイ!!」
明美は藤本の言葉に気をよくしたのか、カンパイのグラスを一気に飲み干した。
そして、フゥーー!っと一息つくと空になったグラスを突き出すと満面の笑みで言った。
「藤本さん、そんな風に言ってくれて、ありがとうございます。今日はドンドン食べてってくださいね!」
「はい!もちろん!ぜ~んぶ、食べさせていただきますっ!!」
藤本はそういうと、明美の空いたグラスにビールを注いだ。
すると、明美はグラスを口に運ぶと、またゴクゴク飲み始めた。
「おい、おい。明美、そんなに飲んだら。。」
私は心配して言うのをまるで聞こえないように、そのまま二杯目も空にしてしまった。
「奥さん、ぜんぜんイケるじゃないですか?!」
藤本が調子にのって三杯目を注ぎながら言うと、
「だって、嬉しかったんですもの。素敵な奥さん、、だなんて。」
「だって、奥さん素敵ですもん。僕の理想の女性です。」
まさか、藤本が自分で告白するとは思わなかった。
「そんな、私が理想だなんて。。もう私、今日は飲んじゃおうかな。。」
まさか、明美が自分から飲むなんて。。こんな展開になるとは、、全くの想定外だった。
というか、明美と知り合って以来、明美がこんな風に酒を飲んだところは一度も見たことがなかった。
でも、この調子でいったら、、先のことが心配だった。すると明美が、
「じゃぁ、私、ちょっと着替えてきますね。さっきは急いでて着替える暇がなかったから。」
すると、藤本が間髪入れずに言った。
「えっ!別に良いですよ。着替えなくたって。」
「でも、、こんなパジャマみたいな格好じゃ・・・」
「僕はぜんぜん構わないですよ。ほら、先輩だって同じパジャマみたいな格好してるし!(笑」
藤本はなんとしても嫁さんの着替えを阻止したかったようで、必死で僕の方を見て、目で何か合図をした。
え?俺に何か言えって?
「そ、そうだな。俺もこんな格好だし、明美も別に着替えなくてもいいんじゃない?」
思わず、同意してしまった。そして、続けて、
「っていうかさ、逆に藤本だけがスーツを着てるのが良くないんだよ。
俺のスェット出してあげたらいいよ、それなら皆同じで良いんじゃない?」
我ながらナイス機転!と思った。
「そ、そうね。じゃあ、藤本さん、スゥエット出しますから、それに着替えて下さい。」
「は、はい。じゃあ、お言葉に甘えて。。」
かくして、三人は部屋着でくつろいで飲むことになった。
「じゃあ、もう一度カンパ~イ!」
それから、しばらくは嫁さんの手料を食べながらたわいもない話で盛り上がった。
藤本は何を食べても、美味い!美味い!の連発だった。そのたびに明美は喜び、酒を口にした。
すると良い感じになってきたのか、突然、明美が藤本に聞いた。
「藤本さん、ひとつ聞いてもいいですか? 私のどこが理想なんですか?」
「え?どこって。。。全部です。」
明美は手で顔をパタパタ仰ぎながら、藤本を見て照れ笑いし、続けて言った。
「でも、結婚式で一度会っただけなのに?」
「それでも、、奥さんは僕の理想なんです。っていうかアイドルなんです!」
「アイドルだなんて、、そんなに私、可愛くないですよ。胸もちっちゃいし。」
そうとう酔っ払ってるのか、明美はそう言うと、自分の胸を両手で抑え、少しスネた顔をした。すると、
「そ、そんなこと、ないですよ!奥さんの胸は綺麗です!美乳です!」
藤本が、思わず、そう言った。というか、言ってしまった。
「私の胸、、美乳ですか?、、っていうか、藤本さん見たことないじゃないですか!(笑」
「い、いや、、それは、、そうなんですけど、、」
「でも、綺麗って言ってくれて嬉しいです。藤本さんって優しいんですね。ありがとっ!」
明美はそう言うと、両手を胸から離し、代わりにビールを持って藤本に近づいていった。
そして、藤本の隣に寄り添うように座ると、お酌をした。
「藤本さん、どうぞ。」
息がとどくんじゃないか、と思うくらい近づき、そう言った明美のまだ乾ききっていない髪は
藤本の肩にかかっていた。そしてその下の藤本の腕には明美の胸、いや美乳がそっと触れていた。
その格好でビールを注がれている間、藤本は明美の顔と胸元を交互に見ていた。
嫁さんはそのことに気づいているのか、いないのか、、そのままにしている。
藤本は念願の嫁さんのオッパイを間近で覗け、さらにその体温まで感じることができて興奮しているのか、
貸してやったスゥエットの股間がモッコリするのを必死に隠そうとしていた。
自慢の嫁さん胸が他の男の腕に触れている。そしてその男が興奮している。
その様子を見て、私はドキドキが止まらなかった。
でも、その光景を見ていると、不思議にもっと興奮したくなってきた。
藤本をもっと興奮させてやりたい、そして、もっと、明美のみだらな姿を見てみたい。
さっきまでは、嫉妬の方が強くて、そんな余裕は無かったのに・・・もう止めることはできなかった。
私は作戦を実行することを決めた。
「藤本、結婚式の時のDVD見るか?お前もたしか映ってたと思うよ。」
それが、作戦開始の合図だった。