2010/09/20 18:36:33
(zRU6sx1O)
美紗と交わってから、数日後。
私は、美紗の身体を思い出しては自慰に浸る日々を過ごした。
『忘れられない』のだ。
夜、寝ようと布団に入り、目を閉じると あの時の 美紗が溶ろけた瞳に厚みのある唇から涎をたらし、私を見詰める情景が浮かび、私の男を隆起させて止まない。のだ。
今の藤木宅には、聡さんが出張から戻り、美紗を連日抱いているハズである。
それを思うと尚更である。
この日も、何時も様に管理人業務を終えて、夕飯を一人で済ませ、シャワーを浴びて床に入った。
目をつむると美紗が、何時も表情で現れる。
私の男は、みるみる勃起し涎を垂らして『射精』を催促する。
美紗を想い描き、自分で慰め始めた。
時計は、22時を少し回っていた。
住宅入り口のドアが、バタン…静かに閉まる音がした。
連日に続く『夏日』に、私は最近、窓を空け就寝する。
住宅の近辺は、夜になると人通りや車の往来が少ない。
間もなくして。
外から男女の声がする。
『今から行くの?明日の朝じゃ、ダメなの?』
『今からなら、最後の新幹線に間に合うんだ。今日、向かえば、週末には帰って来れるんだ。』
美紗と聡さんである。
布団に下半身を丸出しで、私は、ワクワク胸を踊らせ、美紗と聡さん夫婦の会話に聞き耳を立てていた。
美紗と聡さんの声が聞こえなくなり、私はそのままの格好で窓に向かい、住宅入り口付近から目を泳がした。
最早、聡さんは住宅に背を向け歩きだしていた。
住宅入り口付近に美紗の姿はなかった。
翌朝、何時も見回りを終えて『美紗』が、通りかかるのを何気ない素振りを装い、待ち焦がれた。
装っていた積もりであったが、事務所に出たり入ったり、せわしない。
そんな時、事務所の電話がなった。
『もしもし、管理人です。』
『あの…藤木ですが…今、駅にいるのですが…お会いできますか?…』
私の胸は高鳴り
『わかりました。向かいましょう。』
『お忙しいのに、すいません。向かいの喫茶店に居ますので……』
『わかりました。20分もあれば着きましょう』
『わかりました。あの…管理人さん……先日のように…あの……』
『わかりました。私でよければ慰めてさしあげましょう』
『管理人さん…ありがとう。では。』
『はい。直ぐに向かいます。待ってて下さい』
私は、取るものも取らず、普段、余り乗らないのだが、車にエンジンをかけ、駅前喫茶店に向かった。
辛うじて、少し若作りし、念入りに歯を磨いて 出た。ものだ。
いい歳して、若い娘のような女性の身体を求め、胸をトキメかせ、先を急ぐ自身が少し滑稽に思えた。
喫茶店に着くと、美紗は、いつもよりラフな格好でアイスカフェをストローで吸いながら雑誌を読んでいた。
私が、喫茶店に入り
店員が
『いらっしゃいませ』
美紗は、静かに顔をあげ、私を認めると私に席に着く間も与えず、ちらっと笑顔をみせると席を立ち
『マスター、お勘定お願いします。』
少し、呆気にとられた私をリードするかのように私の腕をとり、さも
『さっ、いきましょう』
当たり前の恋人の様であった。
先程の電話の向こうの美紗は、元気がなく。
美紗自身に沸き上がる欲望に困惑した感であったが、今、目の前にいる美紗は、別人である。
゙それ゙にも、私は呆気にとられた。
美紗と私は車に乗り、エンジンをかけると助手席のシートが大きく見える。
美紗は、今度は喫茶店の彼女とは、うってかわり。
自ら淫行に誘った男を前に、明らかに羞恥し、身体を硬直している。
私は、美紗の意見も求めず、車をだした。