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2010/01/01 16:00:38 (4/a4BgAO)
去年の夏、悲しい出来事がありました。それは、主人が経営している
会社に3年ほど前まで約5年間勤めていた男性が亡くなったことです。
もちろん、主人と二人で葬儀に参加しました。葬儀を終えて帰る車の
中で、涙している私に、「どうしたんだ?」と気遣ってくれた主人に
「ほんとね、どうしたんだろう」といって、涙を必死でこらえたことを
思い出します。
主人の経営する印刷所の募集に尋ねてきた彼を見て、印象が強かった
ことを覚えています。体が生まれつき、背中が丸くなって、身長が
小学生ほどしかありませんでした。当時、会社には主人と私だけで、
もう一人いた男性工員が辞めたばかりでした。仕事は忙しくて、速く
辞めた工員の代わりを見つけないといけない状態でした。結局彼の
印刷の仕事の経験を買って採用することになったんです。
彼はそのとき、32歳で私は39歳、主人は42歳でした。
採用した当時、彼のお給料は10万円ほどだったと思いますが、彼には
少し借金があって、生活は苦しいようでした。
彼は一人で家賃の安い狭いアパートに住んでいました。彼が風邪を引いて
休んだときに、主人と二人で見舞いに行って知りました。
経験もあったので、仕事はすぐにおぼえ、会社に無くてはならない存在に
なっていました。主人は仕事には厳しく、ちょっとしたミスで、怒鳴られ
て、落ち込んでいる彼を時々、かわいそうだと思いながら見ていました。
主人は営業や配達で外出することが多く、そんな日は彼もリラックスして
いるようでした。彼が入社して3年ほどたったころでした。時々彼に電話
が入るようになったんです。その受け答えの様子で、借金の取立てだと
うすうす感じていました。主人のいないときに聞いてみました。
やはり、そうでした。どれぐらい借金あるのと聞くと、正直に話して
くれました。返済期日が過ぎて困っている彼にお金を貸してあげました。
給料の前借ということで2万円ほど貸しましたが、案の定、毎月同じ
繰り返しになり、私が用立てていました。彼の生活費は借金と家賃など
を支払うと、ほとんど残らない状況でした。彼に聞くと、毎日のように、
カップ麺を食べているといっていました。兄弟が隣町に住んでいると
聞いて、兄弟に借りたらと聞くと、兄弟も生活は楽じゃないと言って
いました。それで、日曜日などに、買い物に出た帰りに、彼の分の食料
を買って彼のアパートに届けるようになったのです。そのことは主人に
は内緒でした。主人はお金には厳しくて、性格的に話せませんでした。
毎週のように通ううちに、彼も私には心を許してくれるようになり、
障害者にありがちな、卑屈さは無くなっていったように思います。

 
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