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2002/01/06 01:51:07
(WTF016NZ)
腹立ち紛れに持ってきた洋服類のなかのズボンを調べると免許証が出てきま
した。一つは町内会の世話役をしている56歳のスーパーの親父でもう一人
は57歳のなんと近くの去る有名な神社の神主。妻が一緒に風呂に入ってい
たからと言って不倫しているとは限りませんが、穏やかではすませません。
妻は私と子供は今夜はスキー場で泊まっており、まさか私だけ帰ってくると
は思いもしないでしょう。まず気取られないように車は自宅の駐車場には入
れず近くの空き地に置き作戦を練りました。妻のエプロンには家の鍵がある
ので玄関からは入れませが、万一のためにと縁側の端の戸はロックしてない
ことを知っているはずです。それでそこをロックし入れないようにしてか
ら。水を満タンにしたポリバケツをベランダにおきました。
我が家から集会所まで徒歩で5分くらい、郊外の新興住宅街なので夜の八時
をすぎるころには通勤通学の足が途絶えるとほとんど人通りはありません。
まして未だ冬休み中の幕の内では、集会所から我が家まで誰にも会わずくる
のは可能ですので、例え全裸でも絶対帰ってくると思っていました。
家の電気はつけずビールをのみながら待っていると先ほど12時前に庭先の
扉の開く音がしたのでベランダに上り庭を見ると、まるで映画のローマ人の
ようにカーテンを肩から斜めに体に巻き付け、トイレのスリッパで妻を先頭
に3人が縁側の方へ、両隣はまだ田舎から帰ってきてないし、まさか私が中
にいるとは思ってもいないので臆することなく歩いてきました親父どもの家
はちょっと距離があり、車のキーも私が洋服ごと持ってきているのでこの格
好では帰れないということで、一番近い我が家で私の衣類を借用するつもり
でしょう。妻が戸を押したり引いたりしても開かないので、体格のいいスー
パーの親父が“どれ俺がやるよ”と代わったけど開くはずがありません。妻
が“いつもは簡単に開くのに”というと、“本当にロックしてないの”とい
いながら今度は三人で開けようと戸にかじりついた瞬間、ポリバケツの十分
に冷たくなった水をかけてやりました。“ぎゃー”とか“きゃー”とか悲鳴
にならない悲鳴をあげそのガラス戸から飛び離れ上を見ていましたが私はベ
ランダからこっそりと家の中に入ったので気が付きません。“なんだこ
りゃー”と親父どもが言うと妻は“たぶん屋根の温水ヒーターが漏れたの
よ、この前修理したんだけど”とふるえ声で言っています。こっそりと見る
と三人は物置小屋の脇で肩を寄せ合いぼそぼそと相談しています。私だとい
うのに気が付いても良さそうなものに。
明け方には氷点下になるかも知れません。どうするつもりかな、どうしま
しょうか?