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2006/07/05 03:08:42
(X1nQAROe)
やがて映画は終わった。終わった後のことに思いめぐらせていたので、スト
ーリーはほとんど頭に残っていない。
「終わったね。」そう言って絹江さんを見る。
「楽しかったわね。」絹江さんは、映画に満足したようだ。
私が先に立って、映画館を出る。映画館の前まで、後についてきていたが、
「少しぼくの車の走りをみてくださいよ。」と言って、
「こちらにあるんですよ。」と車を止めてある映画館の裏手に誘う。
「まあ、良い車ですね。」
助手席のドアを開けて絹江さんが、乗り込むのを見てドアを閉める。
うまく、ことが運んでいると内心安堵する。さあだんだん、ペースが掴めて
きたと言う満足感を覚えた。
運転席にまわり、エンジンを回す。
「よく走るんですよ。」
「そうなの。わたしはあまり車のことはわからないけど、良い感じです
ね。」と言う。
車をゆっくり走らせる。
「今日は映画に誘っていただいて、ほんとにありがとうございました。ほん
とに、久しぶりだったので、夢中になって観てしまいましたわ。」
明るいところで見る絹江は、清楚な落ち着いたワンピースで、いつもの清掃
の作業着と違って、一層女性を感じさせる。美人というのではないが、ふっ
くらとした、女性の持つ暖かさ豊かさを感じるのだ。
車を走らせながら、絹江さんは48歳で、ご主人は55歳。26歳の女のお
子さんがいて、2年前に嫁いで今は、二人暮らし。家でじっとしているのが
いやで、今の清掃会社に勤めだしたことなどを話してくれた。
やがて、丘の上の見晴らしの良い喫茶店でお茶を飲んで、映画の話や、世間
話などをした。
喫茶店を出る頃には、すっかりうち解けて、冗談を言いながら車に乗り込ん
だ。このときも助手席を開けて、先に乗せる気遣いをする。
「ああほんとに楽しかった。映画も良かったし、ドライブも楽しかったし、
コーヒーもとても美味しかったわ。ほんとにこんなに楽しい気持になれたの
は久しぶりだわ。」
と、絹江さんは満足そうに言う。
ぼくはエンジンを回しながら、
「そんなに喜んでもらえて嬉しいですよ。ぼくのほうこそ、久しぶりに女性
とデートが出来て楽しかったですよ。」と言うと絹江さんは、年に似合わ
ず、はにかんだように、
「そんなぁ。」と答えた。
「ところで、絹江さん。」ぼくはそう切り出した。
「え?」
「絹江さん、もう少しぼくに時間をくれませんか。」
と言って、少し真剣な表情をつくって絹江さんをみつめる。
「?」
「もう少し、絹江さんと時間を共有していたいんです。」
「あ、えぇ、いいわ。」
絹江さんはそう言ってうつむいて頷いた。
「ゆっくりできるところに行きますからね。」
黙っているのを横目で見ながら、丘の上からバイパスに乗り、国道のはずれ
にあるモーテルに、一気に車を滑り込ませた。
「さ、どうぞ。」
先におりたぼくは助手席のドアを開けて、絹江さんの手をとっておろした。
部屋に入っても、ソファーに掛けてじっとしている。
それもそうだ。会社では顔なじみであるが、はじめてのデートでいきなりモ
ーテルに来るなんて、さすがに緊張しているのだろう。
ぼくは、お風呂の湯を溜めるのに、いったん浴室に行って戻ってきてから
「ゆっくり、楽にしていてください。」そう言っって絹江さんの側に腰を下
ろした。
「ほんとにきょうはありがとう。」
そう言って、肩を抱く。
「いいえ、わたしのほうこそ。」
額の髪を指で撫でながら、絹江さんの顔を見つめる。よく見ると可愛い顔を
している。
顎を持って少し上を向けさせて、唇をつける。弾力のある唇は柔らかく、吸
い寄せられる感じだ。最初は柔らかく丁寧に唇を吸って、しばらくして舌を
挿入して、絹江さんの舌を舐める。そしてそれを吸う。
息苦しくなったのか、息が荒くなって、眉間にシワを作っている。
その表情も悩ましく、一層ぼくの欲情を駆り立てると同時に、絹江さんを可
愛く思える。
「ああぁ。。」吐息がせつなく、甘く、耳をくすぐる。
胸をはだけると、たわわな乳房が現れる。ゆっくりと手で感触を確かめなが
ら、唇をあてる。舌で味わうように舐め、そして吸う。
「だめ、はずかしいから。。。」
いっそう息づかいが荒くなる。