私38歳、主人が亡くなってもうすぐ3年になります。
主人が癌と分かり入退院を2年間していました。
私も主人もほかに身寄りがなく、主人は「俺が死んだら幹夫に頼れ、、」と生前から言っていたのです。
幹夫さんとは主人の幼馴染で小さいころから遊んでいた人。
小学校中学と高校は別だったそうですがまた大学が一緒になり死ぬまで親友でした。
私も主人とお付き合いしてから紹介されたのですが、とてもやさしく友人思いでした。
主人が癌と分かると自分の事のように悲しんでくださり、私を励ましてくれました。
何度も病院の前で会っていると、これから見舞いに行く私に「あいつに涙を見せるつもり。」と言って涙を拭ってもくれました。
そんな彼と病院で一緒になり、同じ方向だから車で送っていくよと言われ家まで送ってもらい、お茶でもと家に入れると私は泣いてしまいました。
主人の遺言は彼も聞いていて、「大丈夫、あいつがいなくなったら私を頼ればいいから、、」と言ってくださり、つい抱かれてしまったんです。
彼は今も独身で、あの日私を一回抱いて帰っていきました。
それでもまた病院で会うと一緒に帰り、主人には悪いと思ったのですが家で抱き合いついには泊めてしまったんです。
主人が亡くなるまで数回はセックスを重ね、主人は突然体調を崩して無くなってしまいました。
葬儀も幹夫さんに手伝ってもらいながらなんとか済ませ、彼は私の目の前から消えてしまいました。
彼も主人に悪いことをしたと思ったのでしょう。
でも1周忌にはまた参ってくださり再会しました。
私は幹夫さんに愚痴を言いました。
「私が寂しいときどうして傍にいてくださらなかったの、、」と。
彼は、「あいつが生きている時随分独占しすぎた。優花さんがあいつのことを思うのに時間がいると思って、、でも、これからは私の事だけを考えていてほしい、、」
と言われ、1年間ずっと私に隠れ私の事を見ていてくれたのでした。
1周忌後私は引っ越しをして幹夫さんと一緒に暮らしています。
私は再婚で幹夫さんは初婚、今は元主人でも成し遂げられなかった私に子供を授けてくださいました。
しかも双子と分かって幸せでいっぱいです。
元主人の命日には私と幹夫さんでお墓参りに行って、元主人の仏壇もあります。
今でも幹夫さんとの営みの時は、元主人の事を思い出すときもありますが、それでも幹夫さんのものが私に中に入ってくるとしがみ付いています。