大学の頃、一つ上の女の先輩がいました。
僕は4年で卒業しましたが、先輩は院生でした。
先輩には社会人の彼氏がいましたが、恋愛経験が大学まで無く初彼氏だったそうです。
しかし、やはり青春は人を盲目にするんです。
僕は先輩からかなり濃密に卒論の指導を受けており、先輩の下宿先に出入りをして教えを乞うこともありました。
もちろん、彼氏さんが来る日や電話する時は気を使いました。
そんな先輩も付き合いがマンネリし始めたと言うか、目の前に毎日会える男がいるのに操を立てて一生に一度しかない大学生活を楽しまないでいるのが虚しくなったようで、彼氏さんとの電話が終わるたびに
「あ~浮気でもしようかな~」
とつぶやいていました。
いよいよ卒論も大詰めになり研究結果を先輩とまとめたり文章を整理したりするために、先輩宅に徹夜で臨みました。
事前に先輩から
「多分、朝までコースになるね~。私は気にしないから泊まるつもりで準備しておいで。」
と言い渡されていました。
一応着替えとパソコンを持ってお邪魔しました。
先輩も彼氏に後輩の卒論がかかっているから邪魔しないように連絡していました。
深夜3時までかかりましたが教授に出せるレベルの論文をまとめられました。
先輩も労ってくれ夜食を作って振る舞ってくれました。
疲れていましたがお互い達成感でテンションが上がっていたまま、食事をしました。
食事中はこれまでの苦労話や愚痴を先輩から聞かされてましたが、不意にいつもの様に
「ホンマ、ウチはもっと他の人とも遊びたかったし恋愛とか経験したかったわ~。」
と愚痴りだします。
ぶっちゃけ、先輩は美人とはかけ離れていました。むしろ変わり者です。
変に姉御肌だし偏食のせいかガリガリです。
しかし、長いこと一緒にいると慣れてきて特に違和感がなくなってました。
逆に無防備な服装で僕の前にいる先輩に、女を感じるほどでした。