まさか妻が浮気しているとは…

妻は43歳のパートタイマーです。
子供も二人いて、少し太っていますが善き妻です。今まで浮気を疑うようなことは一切ありませんでしたが、先日妻の給与明細に書かれていた出勤日数が少し少ない気がしました。
妻は週に4日間パートに出ているはずなんですが、明細に書かれた日数は13日になっていました。
おかしいな？と妻の持っているシフト表をこっそり見てみると出勤のはずの金曜日が休みになっています。
すぐに浮気とは結びつけませんでしたが、妻が何か隠し事をしているのではないかと疑いました。
そして翌月になり、改めてシフト表を見てみるとやはり毎週金曜日が休みになっています。
妻に何気なく「パートの休みって何曜日だっけ？」と聞くと「水曜日よ」と答えが返ってきました。
益々怪しく思いそこで浮気ではないかと考えました。
金曜日少し早めに帰り「今日は仕事どうだった？」と聞くと「忙しかった」と普通に返してきます。シフト表が間違っているのか。いや、それはあり得ないと気持ちが悶々としてきます。
考えれば考えるほど浮気の気がして仕事も捗りません。聞いても適当に嘘をつかれてしまうのは目にみえているので、仕方なく後をつける作戦を練りました。
翌週、金曜日に有給をとり仕事の振りをして家を出ました。　
そのまま駅近くで予約していたレンタカーを借り、コインロッカーに隠していた変装グッズ(と言っても帽子に眼鏡、コートくらいですが)を身につけます。
車を自宅マンションの入り口が見える場所に停めて見張りました。
本当に仕事なら9時過ぎには家を出るはずです。しかし時間になっても出てきません。
入口はここしかないので出てこなければ家にいるということで、誰かを招き入れていない限りは浮気はありません。
少し安心して、会社を休んでまで妻を見張る自分が馬鹿馬鹿しくなりましたが、次の瞬間マンションの入り口から自転車で出てくる妻が見えました。
妻は当然私に気付かずに自転車で走っていきます。格好は特別オシャレをしている感じではありませんでした。
不安な気持ちがまた持ち上がりましたが、まずは妻を尾行することが優先です。
妻を追い越さないように、行く方向を予想しながら後を追いました。
妻の勤め先は自転車で10分ほどの所にありますが、明らかにそこには向かっていません。駅に行くのかと思いましたがそれも違いました。駅を越えてようやく自転車を止めたのはファミリーレストランでした。
私も車を駐車場に止めました。妻は中に入り、私も一度車から出て中をガラス越しに伺いましたが見えませんでした。
仕方なく車に戻り今度はファミリーレストランの入口を見張ります。
20分ほど見張っている間に数人の人の出入りがありました。
そしてついに妻が出てきました。誰と一緒なのかと思えば一人です。肩の力が抜けるほど安心しました。
しかし妻が向かったのは自転車ではなく、私のいる駐車場に来たのです。一瞬バレたのかと思いましたが、妻は私には気付かず二つ隣の黒いワゴン車に乗り込みました。
車はすぐに発進し私は今度はその車を追いました。
誰が乗っているかはスモークが貼られているので見えません。
尾行に気付かれないように少しも間をあけて後を追っていると車は高速道路の方へ。
嫌な予感が的中し、車は高速道路のインター近くにあるホテル街につき、一つラブホテルの駐車場に入りました。
目の前が真っ暗になりました。
まさか妻が浮気をしているとは夢にも思っていなかったんです。
後ろに続いて駐車場に入ればさすがにバレると思ったのでしばらくしてから駐車場に入れました。
そして使うことはないとたかを括っていたビデオカメラと小さな三脚を用意しました。
回りにばれないようにカメラをホテルの入口に向けて、上からコートをかけました。
そして私は車を出て近くの喫茶店に入りました。
ビデオカメラの録画時間は3時間足らずです。
多分少なくとも2時間は出てこないでしょうから、まだ録画はしませんでした。
1時間半ほど時間を潰していましたが、今まてで一番長く感じた時間でした。
車に戻るとまだ相手の車は置いたままです。
仕方なく車の後部座席に身を隠し待ちました。
長い長い時間が過ぎ、時刻は3時近くになっていました。パートタイムなら終わる時刻です。
もう出てくると思いビデオカメラの録画ボタンを押し10分ほど経った頃にようやく出てきました。
座席の隙間から伺うと相手は同年代くらいのサラリーマン風の人でした。
指を軽く絡めながら車に戻り、走り去っていきました。
男性の素性を知るために尾行する力はもうありませんでした。
私は車を返し、近くに住む母親に電話しました。そして子供を週末預かって欲しいと伝えました。
母は「何かあったの？」とめざとく尋ねましたが、適当に嘘をつきました。
家に帰ると妻も子供たちも家にいました。余りにはやい私の帰宅に驚いてましたが、私が子供たちに「これからお婆ちゃんの家に行くから」と泊まる用意をさせました。
その間妻とは一切言葉を交わさず妻は何があったのかわからずにオロオロしていました。
家に戻りビデオの録画情報をPCに移し、クラウドにアップしました。
そしてようやく妻に向かい合い今日妻を尾行したこと、男性とホテルに入ったのを録画したことを伝えました。
妻は床に突っ伏して泣きながら謝罪してきましたが、私もどうしていいか分からず、時間が流れていきました。
少しだけ気持ちが冷静になれたので、相手のことと経緯を聞きました。
相手は妻と同じ高校で一度は付き合ったことのある男性でした。1年ほど前に女子会と嘘をついて参加した高校時代の友人グループとの飲み会で再開し、関係は数ヶ月前からとのこと。
妻は以前から私が浮気したらようしゃなく別れるし、子供にも会わせないと言っていたので、自分自身もそのつもりだろう？と聞くとこれも泣きながら離婚しないでくれの一点張りです。
目の前の妻が急に他人に見えて、あれほど荒れていた気持ちは冷静になり、逆にこの女が哀れになりました。相手の男性も妻子持ちらしく問うぜ妻とやっていくつもりなと露ほどもないに違いありません。
冷静で哀れにはなりましたが、許してやるほど私も大人になれず、また目の前の哀れな女を再び愛せるとも思えなくなったので、別れる決心がつきました。
申し訳ないのは子供に対してです。勿論親権を譲るつもりはないので母親のいない子になってしまうのが一番心苦しかったです。
まだ今は離婚はしていませんが、これから離婚協議を始めていく予定です。