数年前の話ですが、あの時のことは今でも鮮明に覚えています……いえ、私にとって決して忘れられない過ちでした。 当時、結婚二年目の私と主人は、まだ子供もなく市営の団地で、二人で暮らしていましたが、実際には主人の仕事は出張が多く、月の三分の一近くは一人で過ごすことも多かったです。 立地は良い団地でしたが部屋は最上階の五階で夏になると天井が焼けて暑く、その為、クーラーを使うよりベランダや窓を開けて風を通したほうが涼しいくらいでした。 七月も終わりに差し掛かったある日のことでした。 学生は夏休みになり、昼間からでも遊んでる姿を見かけるようになりました。 でも、主婦にはそんなものはなく、私は家事に追われる毎日でした。 その日も私は朝から洗濯機を回し、止まってからそれをベランダに干していた時のことです。 私は洗濯物を干し終わって、外を吹く風にあたろうとベランダの手摺りにもたれかかりました。 すると向かいの棟の(自分の部屋より一階分低い場所にあたる)四階の部屋にある窓からカーテンがはためき、その中が見えてしまったんです。 そこでは、高校生くらいの男の子が私に対して少し斜め向かいに座り込みながら片手を後ろにつき、仰け反るような格好をしながら、もう片方の手を股間に当てて忙しなく上下させいました。 それが何をしているのか、私にはすぐにわかりました。 私は主人と付き合いだすまで性に関してほとんど知識もなく、また経験も主人一人しか知りませんでしたが、結婚してから男性がどのようにして自らの性欲を押さえこむ(放出する?)のかはこの時には知っていましたから。 この時、私は見てはいけないものを見てしまったと思いながらも、ベランダの物陰に隠れて男の子の自慰行為を最後まで見てしまいました。 翌日から私は洗濯物を干す時や取り込む時などでベランダに出ると向かいの棟のあの男の子の部屋を意識して見てしまうようになりました。 そして驚いたことに、あの男の子はほとんど毎日。しかも、たまに全裸の状態で自慰行為に耽っていました。(ちなみに当時私たち夫婦の営みは一週間に一度あるかないか……長いときは二ヵ月はありませんでしたし、今ならわかりますがソレ自体かなり淡泊でした) それからたぶん二週間くらい過ぎた頃で、八月に入っていたと思います。 いつものように家事を片付けお昼前になる頃、玄関のチャイムが鳴りました。 そして、私がドアをあけるとそこにはあの男の子が立っていました。 そして一言、話しがあると。 どんなことかと私が聞くと男の子は『いつも見ていたでしょ』といいました。 この時私は平静を装ったつもりでしたが、本当はかなりパニックに陥っていたと思います。 何のこと?と、しらをきって通そうとしましたが男の子は退かず少しばかり押し問答が続きましたが、次の言葉が決め手になりました。『少し前から俺気付いてた……だから、ずっとわざと見せてたんだ』 知られていた! そんな想いが私の脳裏をよぎりました。 私の心の内の動揺を知ってか知らずか男の子はさらに折り畳むようにして言ってきました。 このことをバラされたくなければ自分にも私が自慰行為をしているところを見せてくれ……と。 もちろん、そんなことを承知できるワケもありません。 私はそれを断りましたが、彼はそこでいきなり土下座をしました。 正直、かなり驚きました。しかも、それだけではなくその男の子は何度も何度もお願いしますと大声で繰り返していました。 この時もう少し冷静であれば男の子に警察を呼ぶなどといって帰らせられたかも知れないのですが、この時の私は唯、ご近所の目が気になるばかりで、とにかく立ってと男の子をウチに上げてしまったのです。 とにかく冷静になってもらおうと思い、部屋で話し合いをするつもりでしたが、男の子は執拗に見せてください、一度でいいからお願いします。とその繰り返しです。 私もそんなことは出来ないと、ただ拒むことしか出来ずにいると今まで泣きそうな顔で懇願していた男の子がいきなり私に覆いかぶさるように抱きついてきました。 私も必死に抵抗しましたが私より一回り近く若いとはいえ男の子の力にはかなわず、このままでは何をされるかわからないと思った私は、一度だけ……見るだけなら。と……言ってしまいました。 それでも彼は喜び、私がベランダや窓を閉めるから待ってというと手伝いました。 五階とはいえ、別の棟からなら見られるかもしれないということで、窓と一緒にカーテンまで閉めていましたが、夜
...省略されました。