結婚して30年、俺56歳、妻53歳、子供たちも巣立ち、夫婦二人になった。
休日、いつものように妻とスーパーで買い物をしていたが、どうやら新婚の部下にその様子を目撃されたようで、飲みの席で、
「課長、奥様と仲良くお買い物してましたね。うちの主人も言ってましたけど、仲良しオーラが凄く出てるって。あんな夫婦になりたいって言ってました。」
と言われた。
「え~、夫婦でお買い物なんて、仲いいですね~。うちの親は一緒になんか行きませんよ。」
と若い部下に言われた。
結婚して30年の夫婦は、一緒に買い物になど行かないものなのだろうか。
夫婦二人になって、休日、一緒に過ごさないのだろうか。
32年前、通勤電車で見かけた森口博子に似た可愛い女の子に釘付けになった俺。
カワイイ・・・その日以来、毎朝の通勤が楽しくなった。
いつも2両目の後ろの連結器噴きに立っていたから、俺もその付近に乗り込むようになった。
毎日「今日も乗ってた」と安堵し、乗ってないと不安愛知に血を過ごした。
2か月くらい、朝の通勤電車の恋人だったが、ある日、帰りの電車でも姿を見かけた。
帰りの電車では、彼女は先頭車両に乗り込んでいた。
降りる駅で、その位置が有利なのだろうと思った。
偶然を装い、そばに乗ったが、俺の降りる駅では改札のそばにならず不自然だったが、先頭車両の運転席わきから進行方向を眺める鉄道好きを装った。
帰りの電車で一緒になれるのは、週に1、2回だったが、ある金曜の夜、お互い飲み会があっての帰りで駅で姿を見かけたから近付いた。
お互い一次会で切り上げての帰りで、駅に行ったものの人身事故で電車が止まってしまった。
参ったな・・・と思いつつ彼女を見ると、至近距離で目が合った。
「あ、どうも・・・」
「いつも電車で一緒ですよね。こんな時も一緒なんて、縁があるんですかね。」
と彼女が微笑んだから、
「これが縁なら、電車が走るまで一件行きませんか?ご馳走しますよ。」
彼女は短大を出て1年目の新人OLで、これが妻との出会いと始まりだった。
まだ携帯電話などなかった時代、俺はアパート暮らしだったが、妻は実家だったから、俺から電話はかけづらく、妻からの電話を待った。
俺24歳、妻21歳で始めてのベッドインはドライブ先のラブホ、電車待ちで飲みに行った日から3か月後だった。
時代は昭和63年、バブル真っ只中で、男も女も肉食ばかり、短大出た森口博子に似たカワイコちゃんに恋愛経験ゼロはあり得なかったから、いきなりディープキスから始まった。
妻は、ズボンの上から俺の勃起を確認すると、
「私で元気になってくれるって、女としては嬉しいな。一緒にお風呂、入ろう。」
と言って、惜しげもなく見事なプロポーションを披露してくれた。
華麗な非処女と言ってもまだ21歳、女陰はまだまだ純情で綺麗な桃色で、クンニは初めてではなかっただろうが、恥じらってた。
俺は、大学時代に東京にいたとき、彼女の他に40代人妻セフレもいて、ドドメ色の女陰でクンニを徹底的に仕込まれた。
女核の皮を剥くように軽く吸いながら、女核の頭をなでるのだが、これに妻が敏感反応して、痙攣して、途中で、
「ダ、ダメ~~」
と身を翻されてしまった。
妻は、俺とのセックスをとても気に入ってくれた。
それは人妻セフレで培ったテクだけでなく、女陰と男根お愛称も良かったようで、容赦ないクンニでクリ逝きさせた半年後、22歳の若さで中逝きしたのは平成元年のことだった。
この頃には、お互い激しく求め合うようになって、コンドームをせずに生で繋がっていた。
妻の桃色の女陰が愛液に濡れ、クチュクチュ音を立てながら、男根に脚六泡立って絡みついた。
粘膜で直接触れ合い、二人溶け合って一つになりたい気持ちが募っていった。
平成2年、結婚した。
毎晩愛し合い、子供を二人儲け、育て上げた。
妻と歩いた30年が、走馬灯のように頭を巡った。
妻と結婚して30年、今でも週に1、2回、夫婦の営みがある。
もう、閉経した妻の女陰はドドメ色の襞に囲まれて、女核は吸わずとも皮が剥けている。
若い頃は、妻を逝かせることに必死だったが、いつしか、妻を逝かせまいとしている。
もう、妻の女陰のどこをどう突けば妻が逝くかは把握してるから、逝かそうと思えばできるのだが、今は、あえてそこをずらして、焦らして楽しんでいる。
妻は、亀頭をいい場所に当てようと身を捩り、腰をくねらせる。
その姿がとても艶かしく、切なそうな表情が美しい。
耐えきれず、
「あなた、ちょうだい、ちょうだい。」
と精液を欲しがる。
俺がフィニッシュに向かうとき、思い切りいかせることを知っているから、妻の絶頂への渇望が精液を求めるのだ。
去年、コロナで最後の飲みの席になったあの時、いい加減酔ってきた若い部下が、新婚の部下に、
「新婚さんって、やっぱり毎日なんですか~」
と下ネタを振り始めた。
「当然、毎日に決まってるでしょ~」
とやり返した新婚さんに、みんあキャッキャし始めたが、ここで俺に話が振られた。
「夫婦仲のいい課長は、結婚して何年ですか?」
「ん?結婚して30年だよ。」
「結婚して30年過ぎても仲良しだと、やっぱり、まだ奥さんとしてるんですか?」
「まあ、新婚さんのように毎日ではないけどね。」
と正直に言ったら、新婚さんが、
「いいなあ。私がおばさんいなっても、してくれるかしら。」
と言って、またキャッキャし始めた。
ああ、妻と結婚した頃、そんな歌があったっけなあ・・・と懐かしく昔を想った。
先週末の飲みの席、五十路夫婦が営むことを正直に話した一コマ。