数年前の私と妻のことを書きます。
20代半ばで結婚しましたが、なかなか妻が妊娠しませんでした。
30歳を過ぎても妊娠しません。親や親戚からもまだなの?と聞かれ
とうとう妻は産婦人科へ行きました。すると、異常がないと言われ、
私が検査することになりました。その結果、精子が作られていない
という、致命的なことがわかったのです。二人ともショックでしばらくは
落ち込んでいました。体外受精などの、そんなお金は家には
私は大丈夫でしたが、妻がかわいそうでなりませんでした。
私は妻に、離婚してもいいよ、子供がほしいんだろうと話しました。
妻は大丈夫、仕方ないからとは言うものの不憫で仕方ありませんでした。
それから半年ほどたった頃、私は妻に提案しました。誰かの子種をもらったらどう
かな、血液型が同じなら、誰にも知られないし。私が精子ができないことはまだ
親にも誰にも話していませんでした。妻は精子をもらうってどうするのと聞くので、
私が探してくるから、数回我慢すればいいから、もちろん妻が誰かに抱かれるなん
ていやに決まっているけど、でも、子供がいないよりいいよねと話しました。
それから2,3ヶ月ほど経っていたでしょうか、妻がやっと了承したのです。
でも、相手を探すのは思ったより大変でした。相手には子供を作るためという、
事実を話すと、後でこじれることもあるので、それに血液型が私と一緒でなければ
いけないので、ネットなどで探すのは、血液型の判定が難しいとわかりました。
本人の思い込みや、嘘をつかれることもあるからです。そんな頃、仕事関係で
て知り合ったのがAでした。Aは少し年上で大手の会社に勤め、単身赴任できてい
ました。学歴や、体型など申し分ありませんでした。早速、妻も一緒に3人で飲み
に行きました。対面した妻も彼ならいいと言ってくれたのです。それからは妻の
演技力にかかっていました。何度か飲みに誘い、私が席を立ったのを見計らい、
彼のマンションで手料理を作る約束をしたのです。計画が進むにつれて私の心に
不安と、また、同時に今まで感じたことのない興奮を覚え始めたのです。
それから、妻は月に2,3度彼のマンション通うようになりました。Aも紳士
なのですぐに妻を口説くことはしませんでした。それで、妻が誘惑しなければと
妻と話し合いました。それで考えたのが、私の出張でした。出張に行くことにして
そうすれば彼のマンションで二人でゆっくりとお酒も飲めると思ったからです。
その日の夜、酔った妻は彼に、奥さんと離れて寂しいでしょうと、思わせぶりに
迫ったのです。そして、とうとう男女の仲になったのです。それから約半年間
妻は安全日だと嘘を言い、何度か彼の子種を授かったのです。そして、半年後に
妻の吉報を聞かされました。合計約30回は妻は彼に抱かれたのです。
妻が彼に妊娠を告げ、これからは家庭を大事にするからと、もう会えないと
別れたのです。それで生まれたのが今の長男です。跡継ぎができた喜びは
何ともいえませんが、今は単身赴任を終え故郷に戻った彼の顔に息子が似ている
ことがちょっといやです。でも妻にとってはおなかを痛めた実の息子なので
本当にかわいいのでしょうね。以上です。