俺、今44才、妻、40才、結婚してまだ一年とちょっとです。
俺、モテませんでした。
20代の頃は、かろうじて何人か女の子と付き合ったりしましたが、結婚までは至らず、30過ぎたら連戦連敗、あぁもう結婚なんて無理だな、そう割り切って生活していました。
そうこうしてるうちに40が目前に迫ったとき、久しく会ってなかった学生時代の友人から誘われ、飲みに出ました。
気ままな独身生活を堪能していると強がった俺でしたが、友人は俺の心を見透かしていたようでした。
後日、また友人に誘われ、会いました。
携帯の画面を俺に見せて言いました。
『妻の友達なんだけど、会ってみないか?35才のバツイチだが子供無し。俺がお前のことを妻に話したら、性格的にも合いそうだと妻が言うんだ。そして妻がこの人に連絡したら、向こうは会ってみてもいいと言われたそうだ。どうだ?』
突然のことで驚きましたが、どうせフラれるに決まってると思っていた俺は、また強がり、申し出を断りました。
『バカ!強がるな!向こうは会っていいと言っている。お前の顔すら見てないのにだ!友人として心配して言ってるんだ。素直に受けろ』
強引に引き合わされることになりました。
友人と友人の奥さんに連れてこられた女性と俺の四人。
料理屋の座敷、しばらく四人で話しして、友人夫妻は席を外しました。
二人で話しをしていくうちに、女性はなぜ離婚したかを語り始めました。
ギャンブル、酒癖、暴力と離婚原因のフルコースでした。
俺はモテないからずっと独身でいて、結婚なんか諦めていたと話しました。
色々話しをして、また会いましょうと連絡先を交換して、その日はおしまい。
それからはウソみたいにトントンと交際が続き、男と女の関係になりましたが、一度失敗してるせいか、結婚には二の足を踏んでいた彼女でした。
交際開始から二年以上がたつのに、結婚まで行かない友人がまた心配してきてくれました。
『お前ら、どうなってんの?付き合ってるんだよね?』
『結婚したいって言ってはいるが、彼女がいい返事をしない』
『色々あった人だからな。一緒に生活してみたらどうだ』
友人の提案を彼女にしてみました。
同棲という形は取らず、俺が彼女の部屋に行ったり、彼女が俺の部屋に来たりをすることになりました。
何日か泊まったりして。
そこで俺は彼女の知らない面を知ることが出来ました。