私61歳、妻美幸53歳。
昨年で40年近く勤めた会社を定年退職。自分で言うのも、可笑しいかも知れないが、家庭も仕事も大事に過ごした思いが強かった。
二人の息子も、その間に独立して、さほど大きくもないが我が家には妻と二人きりの生活。
そんな生活に何の不満も無かった。
ある日に暇を持て余した私は、台所で家事をする妻の後ろ姿を眺めていた、小柄ながら趣味のバトミンで鍛えられた妻の後ろ姿を改めて眺める内に欲望を覚える。
年頃になった子供達の事もあり、いつしか触れ合う事が無くなった私達、その日は妻に激しい欲情を覚え、私は思わず妻を誘ってしまった。妻も家事の手を止め驚いたような表情を見せた。
「お父さんが、そんな事言いだすなんて、どうしたの?」
言いながらも妻も満更でもない様子。
私は、今から!と妻を誘う。
「エェ!急にそんな事言われても、今夜に‥良いでしょう」妻が言い終わらない内に私は妻の腕を掴み引き寄せた。
「今からで、どうだ?」
「ち、ちょっとぉ、未だお昼前なのよ‥駄目よ、誰か来たりしたら困るわ」
私は腕を掴み強引に寝室に妻を誘う。
「ち、ちょっと待ってぇ」
妻は慌てるようにタオルで濡れた手を拭く。
腕を取り寝室に入ると妻も少し照れ隠しをするように。
「どうしたのょ‥急に、こんな事を」
昔の新婚時代の時のような甘えた声で言う。
私は抑え切れない欲情から妻の唇を塞ぐ、直ぐに妻も積極的に舌を絡めて来る。いつからだろうか、思い出せないくらいの時間が過ぎたキスを終えると私は服を脱ぎ始める。
妻も恥じらいを浮かべながらもエプロンを外し着衣を脱ぎ始めた。
「何か今更で恥ずかしいゎ」
甘えた妻の声。
所が、いよいよ布団に寝返り妻の身体を愛撫し始めると先程までの勃起が萎えて行ってしまう。
妻が欲しい、と言う欲望は変わらずにあるのだが勃起が始まらない。
私に股間を舐められ妻は激しく身悶え、私を欲しがる声を漏らす。
いつまで経っても挿入を始めない私に妻の手が股間に伸びて来る、そして私が不能状態に成っている事に気づき、妻は積極的に私の物に愛撫を加えて来る。
焦れば焦る程に私の物は萎縮して行き結局、交わる事が出来なかった。
それかな何度か試みたが、その日の事が脳裏から離れず勃起をする事が無かった。
悩み続ける私の脳裏に罪悪とも思える妄想が膨らんで行く。‥もし妻が他の男に抱かれてる所を見たら‥妄想は更に膨らむ。