淳君が帰って来たが、妻は特に何も言わないし、変った所も見せない。
中東から帰って久々に会えば多分10回は射精されてるはずだけど、疲労の色も見せないから、まだ会っていないのかもと疑ってしまう。
GPSも感応式ボイスレコーダーも妻の部屋に仕掛けた盗聴器もLINEの共有も外した。なぜなら妻はその仕掛けに気付いているからだ。
なるべく相手の車を使い、特定のバックを持たず、隠したい相手とはLINEは使わない…。
全てをシャットアウトして、妻を監視したくても出来ない不安感が寝取られマゾの刺激になるかもしれない。
『私きっと、もっとしているわよ。あなたにバレていない浮気がもっと沢山あるわ…』
妻がそうつぶやいた時、私は妻の手の平に濃い精液を出した。妻は砂糖水を舐めるメスのカブトムシのように私を見つめながら、手の平についた精子を残らず舐めた。
バレていない浮気って、結婚前の事だろうか?ガンで亡くなった彼氏よりも前だろうか?
それともここ1・2年の話だろうか?
もしかしたら私の寝取られ性癖を刺激するための嘘かもしれない。
あれほど妻を独占した『淳君』は、本当に存在している男なのだろうか?
何が本当で何が嘘なのか?解らなくなっている。ただひとつ、確かな事は、私は以前よりもずっと妻に執着している。妻の事がもっともっと知りたくて堪らなくなっている。
あらゆる監視のシステムを放棄して、どうやって妻の日常を知るのだろうか?
私は悩んだ。
私は妻の浮気や寝取られの何に興奮するのだろうか?
目の前での他人棒との交歓情景なのか?いや、それはたいして刺激にならない。
例えば隣町の店長の部屋に1人で入った時のこと、例えば高速道路で置いてきぼりにされた時のこと、私に妻の心が見えない時、私が居ない時、妻が私以外の男たちにどのような表情をして、どのように抱かれていくのか?
私が居ない時の妻の表情や心の移り変わり、きっと私の事を忘れてセックスに没頭している時の姿。
妻が僕を安心して裏切っている時の表情や行動をつぶさに見たい…。だから新しい監視を一つだけ仕掛けた。
「ゆかり、明後日から九州で仕事だけど、1週間出張する」
「長いわね。一緒に行こうかしら?」
「いや昼間は殆ど打合せだし、夜は夜で付き合いが多いから、お前の相手が出来ないよ…」
「そうか…、じゃ、あなたの留守に私は誰に相手してもらおうかな…」
「淳君?」
「淳君とはもう会っていないわ…。彼に彼女が出来たから…」
「そうなの?じゃ、寂しいね?先日のサラリーマンの彼は?」
「お誘いのLINEは来たけど断ったわ。また会いたいとは思わないから」
「じゃ、Kさんとか?」
「さぁ、誰でしょう?パパが知っている人?もしかしたら知らない人?言っておくけど、一週間も放っておかれたら、それはパパの責任だからね」
「おいおい、性欲お化けかよ」
「明後日まで、私の中をパパの精子で溢れさせてね…」
「それで一週間我慢が出来るのか?」
「私が?違うわよ。パパが他の女と出来ない様に一週間分抜くのよ(笑)。だって、出張って福岡の中州の近くでしょ?」
「俺の玉を空にして、お前は?」
「何もしないわ。大人しくパパの帰りを待つわ…」
私はED薬を飲んでから、妻を寝室に誘った。
「薬を飲むとすっごい硬くなるわ…。何かの武器みたい…」
「さぁ、一週間分、責めてくれ…」