続きです。施術が終わり、妻が着替えるのを待つ間、私は院長さんに話しかけました。妻は、こちらに通ったりした方がいいでしょうか?私の施術で大丈夫でしょうか?もちろん、妻を一人で通院させ、今日よりももっと過激な施術を受けるのを期待した質問です。院長さんは、奥様はそれほど体がお悪いわけではないので、とりあえずはご主人がマッサージして差し上げて、様子を見られてはどうですか?そのために今日、このレッスンをしたのですから、といたって優等生な返事しかしてくれませんでした。院長さんは妻に魅力を感じていないのかと、少々がっかりしましたが、たしかに私が妻を施術したいので、という理由で来たのですから、それが真っ当な考え方です。少し間があって、院長さんが口を開きました。しかし、最初に少しお話した通り、むくみの施術は必要かもしれません、今日は時間と準備の関係でやりませんでしたから、と。たしかに、妻はむくみやすいのを気にしており、先ほどは後日改めて受けに来ます、というようなことを言っていました。しかも、それはオイルかクリームを使うとのことでした。私の頭の中では、オイルで光った妻の体を、院長先生の手が這い回り、妻が苦悶の表情を浮かべるようすがAVのように再生されました。私は、そうですね、やはりきちんとやっていただいた方が安心ですから、と即答しました。そのとき、妻が着替え終わり、先生ありがとうございました、と言いながら近づいてきました。表情はいつもの妻に戻り、何事もなかったかのようです。院長さんに勧められて椅子に腰掛け、3人で話をしました。院長さんはこんな話をされました。マッサージは信頼関係が深い方が、効果が出やすい。だから、ご夫婦でお互いにマッサージをするのは、大変良いことだ。今日見たことを、忘れないうちにぜひ家でやってみてほしい。動画も撮られたと思うから、再現しやすいはず、それでもわからないようなら、また来て質問して欲しい、その分の料金は無用。そして、妻に向かって、今、体の感じはどうですか?とにこやかに聞きました。妻もつられて笑顔になり、とても軽い感じです、背筋が伸びて、胸が開いた感じがします、呼吸もしやすいです、と答えました。院長さんを見る妻の目が少し恥じらいを帯びている気がしました。私は嫉妬を感じながら、妻にむくみの治療の話を持ちかけました。せっかくだから、近いうちにまた来たら?と。すると妻は動揺して、私一人で?と聞きました。僕はそんなに覚えられないし、ひとりでリラックスして施術してもらったらいいよ、と言うと、妻は院長さんに、今予約しないとダメですか?と聞きました。院長さんは、いえいえ、予定が決まってからでいいですよ、ただし、だんだん埋まっていくので、早めのほうがいいですね、忘れちゃう方もいるし、とさり気なく予約を勧めてくれました。妻は私の顔を見ながら考えていましたが、やっぱり少し考えてから予約します、と答えました。私はがっかりしました。院長さんは、わかりました、ではうちのLINEに登録していただければ、日時の相談などもやりやすいので、と言って、名刺を妻に渡しました。そして、ご主人、これは私個人のLINEではないので、安心してください、仕事用のものですから、と冗談ぽく断ってきました。私も笑って、いや、心配なんかしてないです、妻も院長さんを信頼しているようですので、と答えました。仕事用であれ何であれ、このお店は院長が一人でやっているのですから、LINEを交換するのはかなり前進になるでしょう。そして料金を支払い、帰宅。車の中で、妻は何もしゃべりませんでした。私の頭の中には、院長さんに胸を揉まれて顔を歪
...省略されました。