健児28才、スポーツジムでインストラクターをやっている。
教員免許を持っているんで公立の中学か高校の体育教師になりたいんだけど、空きもなければコネもないということで、仕方なく今の仕事をやっている。
俺は一応社員だけど「コーチ」と呼ばれるインストラクターの大半は契約社員、給料は歩合制だから稼げるだけ稼いでいる感じで、俺は普通の企業に就職した同級生よりも月々の給料だけは良いんだが、なにせこの仕事は社員とはいえボーナスも微々たるもので将来も不透明、私学でも良いから早く希望通りの就職をかなえたいと思っている。
稼ぎたいから週に5~6日働いて手当稼ぎに懸命だが、平日の昼間なんて痩せるために通ってくるオジサンオバサンばっかりで、一緒にいると俺まで老けてきそうだ。
ところが1年ほど前に半年間、美熟女4人組が通ってきて、その人たちの希望で俺の担当になった。
なんでも何かで俺のことを見て来たそうだけど、俺は名前が売れているわけでもないのに不思議な話だが、考えられるのは俺のいるジムは若い男のコーチは俺だけで、もう1人の男性コーチはかなり年上の先輩、あとは女性ばっかりだからかな。
一番上が42才で一番若い人が34才、真ん中の2人のうちの1人は超美形、あとの3人も上の中くらいかな、4人ともかなり良い容姿であることは間違いない。
4人は積極的で、入会当初から「苗字ではなく名前で呼んで」と言い、本来は禁止だけどLINE交換から始まり4人から誘われて飲食に行くことも何度かあった。
中でも一番積極的なのが42才でリーダー格の美熟女・多香子さん、その次が35才の薫さんで、真ん中の二人、36才の朱里さんと紫乃さんの二人は同い年、大人しい性格で積極的な2人に付いてくる感じだった。
あくまで俺の好みだが順位を付けるとすれば1番が朱里さん、2番目が多香子さん、3番目が紫乃さん、4番目が薫さんだ。
4人は週1で半年分のチケットを使い切るとジムを退会したが、俺と4人との交流は続いた、続いたというよりコーチと会員の間柄でなくなったから気軽に誘われるようになった。
最初の内は週1くらいの頻度でファミレスや居酒屋に行く程度だったが、そのうち頻度は減ったものの4対1ではなく他の人には内緒で個別でも会うようになると、彼女たちはグイグイ押してくるようになった。
全員が裕福な家庭の奥様だが皆それぞれ不満を抱えていて、中でも夫婦間の夜に関する不満や愚痴を俺にぶちまけていた。
会っている時に俺に向ける視線や仕草、愚痴の内容を聞いていると、明らかに俺を不倫相手にしようという気がありありだと思った。
ここからは一人一人とのことを書いていく。
① 朱里さん
最初に1対1で会ったのは36才の朱里さんで、しかも俺ではなく朱里さんの方からLINEで誘ってきた。
4人の中では一番の美形だが大人しくて影が薄い感じだったが、その朱里さんが1対1になると、実は一番グイグイ押して来るタイプだった。
身長は160cmくらい、トレーニングウエアの姿を見ているから分かるが、巨乳ではなく美乳タイプでウエストがキュッと締まった体型だ。
顔立ちはやや派手目、代々続く中堅の病院の娘で、病院の関連施設を運営する子会社の名ばかり役員でその役員報酬と言う名の高額な小遣いをもらっている。
中学から大学まで一流の名門女子校出身で大手商社勤務中にご主人と社内結婚、趣味は美味しい店探しとゴルフ、車というプロフィールだ。
4人で飲み食いしていた時にほとんど会話したことが無いほどの女性だったから、1対1で2回飲みに行ったが、その時にベッタリされて2人きりでドライブに行こうと誘ってきたときにはちょっと意外な気がした。
俺が「朱里さんって意外に行動的だったんですね」と言うと、「いつも4人で行動してたけど、多香子さんと薫さんって[私が私が!]って自分をグイグイ押し出してイイトコ取りする品の無いタイプでしょ、私は割り切っていたけど私と同じお嬢様育ちの紫乃さんは2人の召使みたいな人で何も言えないから、実は私も紫乃さんもあの2人と一緒にいてあんまり楽しいと思ったことはなかったのよ」と言った。
「そうなんですか?」と聞くと「実はね、多香子さんのお声掛かりで4対4のお見合いパーティーみたいなことをよくやっていたんだけど、いい男を見るとガツガツして持ってっちゃうのはいつもあの二人。紫乃さんはわからないけど、私なんかなんのロマンスもなかったわ」、朱里さんはそう言ってため息を吐いた。
その溜息で会話が途切れそうになったので、俺が「でも皆さんおきれいですよね」と言うと「コーチは誰が一番きれいだと思う?」と聞いたんで、「それは間違いなく朱里さんですよ」と言うと「本当に?ありがとう、嬉しい」と答えた。
そして「これからは他の3人は抜きで会いたいな」と言って腕を絡めて来た。
どうやら朱里さんは他の3人とは離れたいようだったので、「良いですけど、みんなにバレないようにしないとね」と言うと朱里さんが「バレた方が面白いかも」と言った。
俺がほろ酔い気分で「ドライブって、朱里さんはどこに行きたいんですか?」と聞くと、「そうね、近場で良いから一泊で温泉旅行なんか良いかな、あ、コーチはゴルフやるの?」と言ったので、「ゴルフですか?上手くはないけど職業柄一応やりますよ」と答えると、「やるんだ!じゃぁゴルフ旅行なんて素敵じゃない?温泉+ゴルフだともっと良いよね、お部屋に露天風呂が付いていたら最高」と、泊り前提のドライブ計画をどんどん持ち掛けて来た。
俺が「俺は構いませんが、朱里さんは泊りじゃ拙いんじゃないですか??」と聞くと、「全然問題ないわ、私たちに子供はないし主人は今タイに長期出張中だから」と言った。
そして「ねぇ行こうよ、私が車出すから良いでしょう」と甘えた声を出して俺の左腕を抱きしめながら揺すった。
俺がその圧に負けて「そうですね」と答えてしまうと「ねぇ、どこが良い?いつにする、今決めちゃいましょうよ」と言ってスマホで検索し始めた。
「いつなら行けるの?私はいつでも大丈夫だから」と言うんで、「そうですね、直近だと再来週の火水が連休で予定はないです。その先のシフトは未定なんですよ」と答えると、「再来週ね、千葉にメンバーコースがあるからそこにしましょう!」と言って千葉の名門ゴルフ場と、その近くのホテルを抑えた。
レスに続ける