俺は3年前から地元で小さなカラオケスナックを副業でやっている。
実家近くの知り合いのおばさんがやっていた店に昔から通い、おばさんが歳で辞めるとなった時に近所の人間だけとは言え客がついている店を辞めるのは惜しいと思い。店の常連で来る客の殆どは顔見知りの俺が店を継ぐ形で店を安く買ったのだ。
会社は副業禁止だが、実家近くで近所の顔見知りしか来ない様な店。会社にバレるわけも無く、俺は1年間平穏に会社帰りに店を開けて12時まで近所の連中とカラオケを歌い、小遣い程度稼いでいた。
そんな折にコロナ騒ぎである。正直言ってどうしたものかと考えていたが、なんだかんだでそこそこ営業していたが、ついに今回営業自粛要請。
人雇ってたり、家賃が高い飲食店ならいざ知れず俺の様な個人経営の上に客単価4000円程度で平日2、3万、週末6.7万の売上の店にはあとで税金払うとは言え毎日六万純利益で貰えるのは有り難い。中途半端に店空けて自粛期間中やっていたなんて言われてケチがつく位ならガッツリ休みにしようと現在は完全に店を閉めている。
完全に閉店をしていたのだが、常連客の土建屋の社長が来週土曜日昼間から仲間うちで呑みたい。酒やつまみは持ち込んで店の酒には手をつけないから場所とカラオケを貸してくれないか?昼12時から始めて6時には完全に撤収するから10人で1人3000円づつ計三万置いていくと言う。
通常時は色々な客を連れて来てくれて、かなり頻繁に使ってくれるウチの店の上客だ。断れず了承した。
鍵は裏口の5つある鉢植えの下に置いてある、終わったら戻しておいて下さい。お金はカウンターの製氷機の上に置いておいて。領収書は出せない。の条件になった。
俺はその土曜日は出勤だった。仕事場で昼休みにスマホのアプリを起動する。店の前のオーナーのおばさんが、2、3度閉店間際に変な男が来てたまたま常連客達が居たから助かったが、1人の時に何かあったら怖いと言うことで店に監視カメラをつけていた。
監視カメラの映像はリアルタイムは勿論過去3ヶ月分、スマホで確認出来るのだ。俺はアプリで社長が店に何度か来ている客や若手社員が両手に一杯のレジ袋を下げて入店する様子を確認した。
俺が事前に教えた様に店の電気をつけ、カラオケの電源を入れて皆で楽しそうに歌を歌い、何度も乾杯して盛り上がる様子を眺めた。
俺としても領収書をら切らないで、店の仕入れも発生せずに小金を稼げる悪くない話だ。コロナでどこも空けていない状況で久しぶりに大いに楽しんだ社長は毎週土曜の度に三万でウチを借りる様になった。
何回か社長の土曜会をやって何度目かの土曜会の前日金曜日に社長から俺に電話があった。明日なんだが製氷機の上には一万しか置かない。来週の土曜日にいつもの三万と一緒に不足分の二万を置いておくという。
社長に何故か聞くとどうもハッキリしない返事だ。俺は不審に思い変な事に使われるのは困る、今回は無しにしたいと言うと、渋々社長が理由を話し出した。
実は大口の取引先3代目若社長が彼女とカラオケやって遊びたいと言っている。2人で三万は高いから一万で良いと言ったのだと言う。残りの二万は社長が補填するのだと言う。
社長は大口で、ウチの会社には大事な客なんだ。気に入らないだろうが何とか頼むと言う。俺はちょっと引っかかったが、それこそウチにとっては大口の社長の頼みだ。仕方なく了承した。
その土曜日は俺は勤めの方は自宅待機だった。アプリを起動して見ていたが12時を過ぎても一向に来る気配が無い。2時過ぎにやっと2人連れのカップルが来店した。
3代目若社長は見るからに建築関係の3代目のステレオタイプの30代男の見てくれと態度だった。連れて来た女はこれまた笑ってしまうぐらいにクラブママのステレオタイプだった。つまり平日の高級クラブが集まる商業ビル前の深夜に居る典型的な組み合わせの2人だった。
女は入って来た時は明らかにこんな場末の小汚いとこに連れて来てと不貞腐れてる風。こんな汚い椅子に座るの?直ぐ帰るからねみたいな感じの態度だ。因みに監視画像は画像のみで音は拾わない。
暫くは持ち込んだ酒を飲みながら何やら話し込んでいたが、やがて男が歌い出す。女が歌うと男が手を振り、拍手をし、掛け声を上げて盛り上げる。涙ぐましい努力だ。暫くすると酒が回ってきたのか2人は結構盛り上がっている様子だ。女がぐったりし始める。酒に酔った風だが監視カメラの映像で見ていると女のしたたかさが透けてハッキリ見える。
酔ってる風だ。男にしなだれているが女の手の位置、足の位置は明らかに酔って無造作に置かれた位置では無い。計算ずくの女の隙が見え隠れしている。男が女の計算通り肩を抱く、監視画像は面白い肩を抱かせに行く女の意図が手に通るように分かる。
男が脇から手を入れて胸をまさぐっている。女は酔ったふりを続けてそれを許している。男が女の顔を上げさせてキスした。まぁ男も女も確信犯だ。最終的にはこのカップル、フェラチオまで行った。
俺は、自分の店でフェラチオは流石に不快に思い、悪戯を思いついた。
女が男の股間に顔を埋めて、頭を上下させ始めた時に店に電話したのだ。
電話が鳴った瞬間に2人がビクッと動き、次の瞬間男が立ち上がり股間を手で押さえてあっちに行ったり、こっちに行ったり。狙い通り、女が驚き口に力が入って男のモノに歯を立てたらしい。
男は暫くジタバタした後股間を覗き込んでいる。女が慌てている。
何やら女がティッシュを持って男の後ろをやはり右往左往している。
最後は男が股間をティッシュで包んで暫くうずくまり、ハンカチを出してナニに巻き付けてズボンを苦労しながら履いて逃げる様に帰っていった。
その夜、店の常連の須田から電話があった。社長から聞いた休みの間8時には完全に終わらせて店を出る約束で昼間から店貸してるんだって?
明日、女房と2人で昼間カラオケやりたいんだ。店貸してよ。
俺は今日の昼間の光景を思い出していた。こいつらもやる。
須田の女房は美人な上にグラマーだ。知り合いの奥さんの痴態を見られる。俺は興奮した。
須田は社長は6時間で大人数で三万らしいけど、うちは三、四時間。2人だから7、8千円にしてよ。
俺は勿論良いよと返事をした。電話を切ったあと店に行き4台のカメラの位置を直して始まった時によく見られる様に調整した。
あの奥さんのフェラチオ、もしかしたら最後までやるかもしれない。
事は俺の想像通りに進み、俺は何度もその画像を再生し、どうしてもその肌に触れたくなり、この二週後に店に呼び出した須田の奥さんにスマホでこの動画を見せる事になる。