人妻との体験

始めまして、靖と申します。
長文になりますが、読んで戴ければ幸いです。

今から30年前、自分はある小さな市の片隅の、二軒長屋風の借家に住んでいた専門学校の二回生でした。

隣に住んでいた住人が出ていき、暫く空き家だったところに引っ越しして来たのは30代前半くらいの夫婦。
入居後から結構派手な夫婦喧嘩が頻繁にあり
、奥さんのキャー、ヤメテー、もう離婚する。という声を何度聞いたことでしょうか。
まだ隣が入居して半月も経たない時、喧嘩して家から飛び出してきた奥さんとバッタリ玄関先で出くわしたのが最初の出会いでした。

それから奥さんと挨拶が始まり、立ち話をするまでに親展しました。
話しから得た情報は、結婚して2年目で、旦那さんが32才、奥さんは25才で子供はなく、奥さんが慶子さんという名前と知り得ました。
慶子さんはいつもポニーテールに髪を結び、ロリ顔でまだ高校生でも通用するような可愛い女性。
暫く喧嘩がなかったのですが、旦那さんの怒鳴り声からこの日の喧嘩はいつもよりも酷いと思っていた矢先、奥さんがもう別れると叫び、窓越しに飛び出して行ったのを目撃しました。
この数時間後、辺りがすっかり暗くなってから、コンコンと玄関の扉をノックする音がしました。
この時間に訪ねて来る人がいないこともあって、直感で慶子さんだと思いました。
扉を開けると不思議にも自分の勘が当たって、本当に慶子さんが立っていたのです。
このままでは旦那さんに見つかると思い、咄嗟に彼女を玄関の中に入れてあげました。
飛び出した時靴を履いていなかったみたいで、靴下は酷い土汚れです。
浴室で足の汚れを洗い流して、散らかった部屋でしたが入ってもらいました。
「ごめんなさい、迷惑なの判っているけど他に知り合いもいなくて行くところが、｡」
ここまで話すと慶子さんはポロポロと涙を流し始めました。
顔は叩かれたのか、赤くなっています。
トラブルには巻き込まれたくはないけど、見捨てることもできず、今夜一晩だけ慶子さんを匿うことに。
慶子さんの旦那さんは、慶子さんを捜す様子もなく、ずっと家に籠ったまま時間が過ぎていきました。
「やっぱりこのまま別れようかな。」
寂しそうにポツンと一言。
気になる人であり、今置かれている立場への同情もあって、慶子さんをギユッと抱いていました。
「こんなことされたら泣いちゃいそう。」
自分から離れようともがく慶子さんを、更に抱き止めていました。
ロングの髪から香る甘い匂い、すぐ間近にある慶子さんの柔らかそうな唇、なんとか理性を保ち、キスしたい行動を抑止できました。
幸いにも借家が家族対照の2DKという間取りだったので、空き部屋を慶子さんに使ってもらうことにしました。
朝になり、何事もなかったみたいに、いつもの時間で慶子さんの旦那さんが出勤して行くと、慶子さんは悲しそうな顔つきでそれをカーテンの隙間から見ていました。
慶子さんも「ありがとう、優しい人で良かった。」と一言、一旦部屋に戻るねと出て行きました。
そして自分も学校へ。

学校から戻ってきて玄関の扉をガチャガチャさせていたら、慶子さんが海外旅行用のケースを持って隣から出てきました。
「お願い、あと一晩だけ匿って。」
躊躇していたら、更に、
「もう一緒に暮らしたくない、離婚することに決めたの、離婚届も置いてきたから。」
更に、
「必要な荷物だけ持ってきちゃった。」と。
不審に思って実家には？と聞くと、両親と兄は不慮の事故に遭い既に他界し、親戚も付き合いが薄いため身寄りはないのと同じ、友人も知人もこの街にいないと言います。
つまり、隣人である自分が此処では一番親しいと言うのです。
自分は1回も2回も同じ、困っている慶子さんを助けたい気持ちから、匿うことにしました。
夜になって旦那さんが帰ってきましたが、特段慌てる気配もなく、静かに時間が過ぎていくだけ。
自分から見ても、この夫婦は離婚すると感じました。
この晩、慶子さんが匿ってもらっているお礼と、夕ご飯を作ってくれて、いつも自分が使っている小さなテーブルで一緒に食べました。
食べながら旦那さんとの今までの事、離婚する原因の事、色々と愚痴を聞いてあげました。
食事も終わり、台所で後片付けする慶子さんを見ているうちに抑え切れなくなって、背後からそっと抱いてしまったのです。
「あっ、」騒がれても困るけど、さほど驚いたふうでもなく、静かに自分を受け止めてくれたことで複雑な気持ちになりました。
後ろから慶子さんを抱いていると、髪の毛の甘い香りが理性を崩し、待ってと言う慶子さんの声が聞こえたけど、その唇を自分の唇で塞いでいました。
後で聞いたところでは、こうなることはある程度覚悟をしていたそうです。
「待って、洗い物を片付けないと。」慶子さんはこう言うと自分の腕から抜け出しました。

続きがあります。