仕事で行くことが多いお堅い場所で顔見知りになった裕美。
容姿は普通だがややタレ目で笑った顔は人懐っこい可愛さだ。
仲良くなると会社の書類に担当名もあるし、必要はなかったが名刺を渡し縁があればと思っていた。
会う度に気になるのがその柔らかそうな巨乳具合だ。制服はなく女性職員はエプロン姿だが、裕美は横乳がはみ出ている。
ニットなど着ている日は、その伸び具合が豊かさを強調し、数十センチの距離で話す時は目の保養だ。時々カウンターでぷにゅっと潰れるのを見ると手を伸ばしたくなる。
ある日の13時過ぎ、そこの近くのデパートの食堂街に行くと裕美がサンプルを覗き込んでいる。
「裕美ちゃん、今から?」
「あ、佐野さん。交替で遅番なんです」
やはり可愛い笑顔で挨拶する。
「ひとりなら一緒にどう?」
「いいんですか?じゃあここのパスタ行きませんか?」
職場を離れたせいで裕美は饒舌だった。イヤな来訪者や上司の不満などよく話し、また姿勢よく食欲も旺盛だ。
「ほら、ソース付いたよ」
と顎にはねたトマトソースを指で拭いペロリと舐めた。
「え!あっ!」
裕美は驚き顔を赤くして下を向く。
「なんか久々にそんな風にされちゃった…」
「ん?旦那さんしてくれない?」
「全然…ていうかいま別居中…」
「別居?」
「なんて(笑)長期出張中です」
「こら、期待したじゃないか」
「何をですか?あ~」
そう言うと30歳なのにまるで子どもみたいな笑顔をみせるが、すぐ寂しそうな顔をする。
「でも似たようなものですよ、お盆とお正月に年度末しか帰ってこないし…」
「いつから?」
「去年から」
寂しそうな顔に話題を変えようとつい口走った。
「明日ひまある?良かったら映画でも行こうか」
「えっ?あ、でも人妻ですよ?もしかして、キャッ」
と妙な反応をして笑った。
「気晴らしになるかなって。無理なら…」
「ヒマです!デートしましょ(笑)うん、行きましょう」
初めて個人アドレスを交換し約束を交わしてお互い仕事に戻った。
正直彼女の気晴らしにと思いながら、あの身体を撫でたら、裕美の笑顔はどんな変貌をみせるのかと考えると興奮せずにいられない。
そんな簡単に墜ちるわけもないか、と思い直し朝を迎えた。
昼前に待ち合わせ場所に行くと、派手ではないがスタイルの良さが分かる膝上スカートとブラウスに薄いジャケットの裕美が立っていた。