死後、廃ホテルに巣食うこと幾星霜。
その姿はもはや人間からかけ離れ、トカゲのように四肢を動かして女に絡みつき、触手のように伸び縮みする肉棒で犯す悪霊と成り果てていた。
何人もの女を犯して廃人にしてきたが、肉欲の未練は消えることはなかった。
犯すのは生きた女に限る。
嫌悪と恐怖に満ちた表情がやがて快楽に呑まれ、心身ともに蝕まれていく姿が堪らないからだ。
ここにいるのは、生前に連続婦女暴行事件の犯人や、生粋のサディストなど、女に飢えた危険な霊ばかり。
胎児に乗り移るのが好きな奴もいて、除霊に来た女を犯して孕ませて、赤子に転生するという鬼畜の所業をやってのけた。
しかし派手にやり過ぎたのか、最近は廃ホテルに人が来なくなってしまった。
肉欲の飢えは増すばかりで、耐えかねた俺は人間になりすましてターゲットを誘うことにした。
某テレビ局デレクターからの心霊スポット突撃案件という触れ込みで女を探したところ、若いハーフの女が名乗りを挙げたのだった。
その女が、単身で結界の中に乗り込んでくる。
(罠に誘い込まれているとも知らずに、愚かな女だな…)
俺達の姿は、霊感のない者には通常見えない。
犯される度に魂も穢されていくため、悪霊である俺達の姿も認識出来るようになる。
まぁ、その頃にはもう手遅れに近いのだが。
久しぶりの獲物に舌舐めずりをしながら、バリケードを閉じる。
入ってきた女にも霊感はないようであり、バリケードを閉じても建物の中に入ってきた。
女はなかなかソソられる体型をしていて、歩く度に誘うように胸と尻が揺れている。
久しぶりの獲物を他の悪霊達も放っておくはずがなく、次第に女の周りには無数の悪霊が集まっていた。
(まずは俺から味見させてもらおう…)
無防備にも程がある女の背後から抱きつき、四肢を絡ませる。
おんぶされるような姿勢で女に密着すると、女の尻をジーンズの上からそっと撫でる。
次第に、勘違いとは思えない程しっかりした指遣いで尻を揉み、下腹部やくびれへ、そして豊かな胸へとと手を這わせていく。
俺が女の身体を弄び始めた頃、他の悪霊が女の手を掴み、建物の奥へ奥へと引き連れていく。
女の意思とは無関係に足の動きは止まらず、一際不気味な部屋に引き摺り込まれる。
その部屋には朽ちたベッドと激しく汚れたシーツ、ひび割れた姿見があった。
ここが人間達のいう「レイプ事件」の現場であり、俺達が女を犯すのによく使う場所だった。
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