見栄っ張り、よく見られたい。
その気持ちは凛花は痛いほどわかってしまう。凛花もずっとそうやって生きてきた。評価をよくしたいというよりは、周囲が持つ凛花へのイメージから落胆されたくないという気持ちが大きかったかもしれない。
それが悪いことではないとは言いながらも、残念だと思うと「宗くん」は語った。
勇気を出して伝えてきたことは間違いではなかったと嬉しく思いながらも、せっかく本当の姿を受け入れてくれてこうやって直接的に褒めてくれる「宗くん」をそんな気持ちにさせたくはないと思った。
『私も、宗くんにありのままの私を知ってほしいです…。
ちょっと恥ずかしいけど、そうですよね、誰にも迷惑はかけてない…ですよね…。』
勝手に周りの中の『凛花』になろうとしていただけ。
そこから外れたって誰に迷惑をかけるわけでもなく、裏切ったと言われる筋合いもないわけで。
更には嬉しいと言ってくれる人も今はいる。
『私が素直だと宗くんは喜んでくれるんですね…。
私、エッチなことするのが好きなんです…。経験は少ないけど、もっとこうしてほしいっていつも思ってて…。
誰にでもじゃないけど、宗くんには見られたい…かも…。
もっと、本当の私とお話してください…。ひとりでさせて、見てください…。』
見られたいと伝えてしまった。顔も合わせたことがないのに。本当は誰かもわからない、たった数日前に話始めた人なのに。
でもこれが凛花の本音で、もっと色んなことをしてみたくて、してほしくて。でも今まで求められなかった、言えなかった。
画面越しだから言えたこと、そして相手が「宗くん」だから言えたことだった。
見られたいと伝えたことで、画面越しに見られているような感覚になってくる。そんなことは決してないとわかっていても、初めて話した夜のように、学校で致してしまったときのように、体が熱くなってくる。
「ん……」
徐ろに手がパジャマ越しの胸に当てられる。
【こんばんは。
同じように感じてくださっていたこと、とても嬉しく思います。
宗次郎さんのおっしゃる凛花の顔が変わるときのスイッチとしての口調の変化は面白いなと思いましたので、ぜひそちらでお願いします。
展開についてもそちらで大丈夫です。いきなり全てを凛花は切り替えられないと思うのでありがたいです。】
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