またスマホの通知が鳴る。DMのリスト内にある「宗さん」という名前。
一行目は表示されているが全てが見えるわけではない。何と書かれているか見るのは怖いが、置いておくわけにはいかず、勇気を出して画面をタップする。
内容を確認すると、凛花の悩みを気遣い、勇気を出して発信した凛花に寄り添う言葉が並んでいた。危惧していた周囲への漏洩や見返りを求めるような雰囲気はなく、あくまで凛花が望めば…どのアカウントからでも相談に乗ってくれるという。
激しく音を立てていた心臓が落ち着き、ほっと息をつく。
「良かったあ……」
安心してゴロリと再び力を抜いてベッドへ寝転がった。
めくり上げたTシャツから覗く肌がシーツに触れて気持ちがいい。
これからどうしよう、と考える。やり取りを終えることもできるが、そうすると今のこの悶々とした状況は変わらない。リアルの友人たちに相談できるわけでもない。
「宗さん」はこれまで沢山の人の悩みを引き受けて実績がある。このように真摯に向き合った返信もしてくれる。なら、このまま…と、緊張から緩んだ思考でそう結論付けた。
『ありがとうございます。
相談したこと、誰にも言わないでほしいです。モザイクをかけて誰が話してるか隠してくれるなら大丈夫です。
それでもいいなら、このままお話してもいいですか?』
すっかりと会ったこともない…「宗さん」と名乗る男性を信頼してしまった凛花は、このままのやり取りの継続を希望してしまう。思惑があるとも知らずに。
RINKAのアカウントにはもちろん凛花の自撮りや、友人と一緒に撮影した流行りの音源でのダンス動画などが上がっており、宗次郎が凛花の容姿を確認することは容易だろう。
コメント欄には友人らしきアカウントや、動画を見ているだけのファンのようなアカウントなど様々で入り混じっていた。
ライブの配信動画も残されており、楽しげに友人と通話しているだけのような動画もアップされている。
【ありがとうございます。】
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