「…。」
『あぁ…、本当に俺が必要なのか疑問に思うくらいさ。
元々頭が良い、自学だけでも十分に成績向上できそうだと思っているよ。
ただ、俺も一度は引き受けた身だ、出来ることはさせてもらおうと思っている。』
「…。」
『とはいえ、もしかしたら指導内容、方法に対しての不満なんかを南野に漏らすこともあるかもしれない。
その時はこっそり教えてくれないか…?』
アノコト、を兄は知らない風の文面。
知っていれば既に怒鳴り込んできているか、あるいは何らかの法的措置、それこそ警察に厄介になっていてもおかしくない。
しかし、全くない。
それどころか優菜は男を評価している、風だった。
ホッと安堵の域が漏れる。
ここで改めて安心するくらいなら何もしなければいいのに。
(自分でもそう思う…。
でもあの子は、何か違う気がするんだよな…。
なんて言えばいいかわからないが…。
悪いな、南野…、「出来ることは全部」させてもらおうと思うよ。)
後づけのように送ったメッセージには牽制じみた意味合いを含ませた。
もし少しでも様子がおかしければ連絡が来るだろう。
その時に手を打てれば最悪は免れるかもしれない。
こういう事には自分でも意外なほどに頭が回った。
そして…
「お疲れ…、ほんといつも同じ時間にちゃんと来るね…。
時間も尺も決めてはいないんだから、たまには寄り道したり、友達と少し遊んでから来てもいいんだぞ…?」
扉を開けて優菜を出迎える。
いつもの時間にいつものように姿を見せる優菜。
その生真面目な性格もまた、男との行為を望んでいるかどうかはともかく、少なくとも嫌がっているわけではないことを表してくれるようだった。
「先に部屋に行ってて…?
飲み物を準備するから…、何が良い…?」
そろそろ優菜との行為が片手で数えられる回数を越えてくる。
日常的、になりつつあるその行為を期待するように、早くも股間が膨らみを始めるのを感じながら。
(出来ることは…全部…ね。サンキュー…南野…。)
旧友に心から感謝するように、しかし不敵な笑みを浮かべ男はキッチンに向かう。
【こちらこそよろしくお願いいたします。
何か気になることがあれば適宜、ご指摘ください。】
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