波瑠が軽く寄りかかられた瞬間に雄馬も鼓動が早くなっていく…。
二人きりになり波瑠の指が自然と絡むと、更に鼓動が早くなった。
ドアが閉まる…狭い空間で波瑠が胸に額を軽く押しつけるようにして、甘えるような仕草をしてきた。
僕の知らない女上司の姿がそこにはあった。
女上司も戸惑っているのか、部屋の鍵を開ける手が、少し震えていた。
照明を落としたリビングは、シンプルで落ち着いた雰囲気で、初めて入るその部屋に緊張する雄馬。
ソファに座ると波瑠にもう少しだけお酒を飲むか聞かれて、どうするか迷う雄馬。これ以上飲んだらマズいかもしれない…。水を飲んで気持ちを落ち着かせるが、それとも少し飲んで紛らわせるか…、決めきれない雄馬はとっさに言った。
「黒木課長は飲みますか?飲むならお付き合いしますよ…。」
グラスを二つ持って戻りながら、波瑠が隣に腰を下ろした。
距離はもう、ほとんどゼロ。
スカートの裾が少し捲れ上がり、白い太ももが露わになるのも構わずにこっちの顔を見つめてくる。
変な顔をしていると言われ、くすっと小さく笑った表情に思わず可愛いと思ってしまった。
雄馬はグラスを受け取り、波瑠も自分のグラスを軽く傾けた。
ワインの赤に濡れた唇に見惚れる雄馬。
「いや、そんなことないですよ…。本当にいいんですか?」
上司とは言え女…このまま朝まで…
そんなことを考えている間に波瑠に名前を呼ばれ、思ってもみなかった台詞が…。
「キス……?え?」
驚く雄馬は返事も忘れて波瑠の唇に重ねた。
※元投稿はこちら >>