帰ってきた龍太郎は見た目はシラフそのまま。羽目を外すことなく飲み会に参加していたことがうかがえた。
ジャケットを脱いで、ネクタイを緩める動作を眺める。後者の動き、大人の男性という感じがして実は好きだった。言わないけど。
「友達の家に泊まるって嘘ついて来ちゃった。」
普段はこのように嘘をついて泊まりに来ることは少ない。家事などの母の負担を減らしたかったし、心配もかけたくないからだ。
でも今日はどうしても龍太郎に会いたくて、真緒は自分を優先した。真緒にとっては勇気のいる決断だ。
そんな真緒の気持ちを汲み取ったのもあるだろうか、龍太郎が真緒を包むように後ろから抱き締めてくる。
ぺしっ
ぺしっ
2回、前に回された龍太郎の手を叩く。私はエッチじゃない、と言いたげだ。
そんな風に態度と言葉で大事だと、真緒が一番だと伝えられてしまったら、怒るに怒れないじゃないか。
これだけ私の気持ちをザワザワさせて、たくさん考えさせたんだから、責任とって!と言いに来たのに。
「じゃあ、たくさんくっついて、他の女の人が近付かないようにする?」
顔だけ振り向かせ、そう尋ね返した。
龍太郎は元より真緒以外に靡くつもりはないだろうが、それでも、真緒が一番だと感じてもらいたい。感じさせたい。わからせたい。そんな気持ちだ。
龍太郎の腕を下ろさせる。
龍太郎の開いた脚の間で小さく体育座りしていたところから前に膝をつく形で体勢を変え、くるりと振り向いた。ちょこちょこと四つん這いで再び近寄ると龍太郎に向き合う。
「龍太郎さんは私のだから。こういうの、マーキングっていうのかな?」
そういうと、膝をついたまま両手で龍太郎の頬を覆う。そのまま顔を近付け、キスをした。
珍しく、真緒から舌を絡める。すぐに応えるように動く龍太郎の舌を吸い、舌で舌を撫でる。
顔を離すと、頬から手を離し、龍太郎のシャツのボタンを外していく。ズボンから裾も出してしまい、ネクタイと一緒に肌着ともども脱がせてしまった。
えい、とそのまま布団に押し倒す。
「全部全部、私の。わかってる?」
髪を耳に掛けながら軽く唇にキスをした後、そのまま頬、首筋と場所を変えて何度もキスを繰り返していく。ちょうど胸のあたりにきたところで、顔を上げた。
「ねえ、キスマークってどうやってつけるの?」
びっくりするほど大人の雰囲気を纏いながらも、チグハグさを感じさせる経験が浅いところも見せる。方法を教えて?つけていいよね?と語る目で体の下で寝る龍太郎を見つめた。
【こんばんは。
健気と喜んでいただけたならよかったですが、幻滅されないか不安でたまりません。笑
龍太郎さんもご無事で何よりです。そちらもお気を付けてお過ごしくださいね。】
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