『お帰り、待ってたよ。』
ドアを開け、真緒の荷物を受け取ると、真緒にキスをする。
ドキドキするという真緒の胸に手を当て、『ほんとだ』というと、手を叩かれた。
会ってる時間は長いのに、真緒に触れられなかったフラストレーションが溜まっている。
真緒みたいに、教室でキスを・・・・と言おうと思って思い出した。
『学校では、キスは禁止、手を繋ぐのもダメだよ。』と言って、おでこをちょこんと突っつく。
狭くて細長いキッチンの奥に一応8畳の洋間がある典型的な一人暮らし用のアパート。
『狭いけど、我慢してね。』と声をかけ、作りかけのハンバーグを温め、ソースをかける。
『テーブルの上にお箸とスプーン用意してくれる?』
最低限の物しかないので、すべて使い捨ての割りばしだったり、プラスティックのスプーンだ。
『今度の休みは、食器も揃えたいけど、一緒にどう?』
声をかけながらも、器用に手を動かしては、料理を紙皿に盛り付ける。
じゃがいもと人参の温野菜に、野菜のコンソメスープ、ご飯も炊けた様だ。
ちょっとびっくりする真緒を見て、
『さあ、どうぞ、召し上がれ。
お腹空いただろう?ほら、食べよう?』
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