まるでいつもの通学電車の痴漢と同じように触る痴漢に梨乃は思わず電車の中の快楽を思い出してしまい、身体に熱が集まってくるのを感じてしまう。
一方でスクリーンでは女の子の太ももからお尻まで巻き付くように手を這わせる痴漢に、女の子が下を伏きながら耐えている姿は、まるで痴漢に覚えさせられた快楽の熱を思い出させるようにさらに心臓がドクリと脈をうつ。
無意識に体を熱くしていると、それを揶揄うように隣に座る貴方が顔を近づかせ、視線を彷徨わせる梨乃に、囁いてきた。
「映画と同じように触られてるぞ?…脚…開きなよ。映画の痴漢みたいに撫でてあげるよ。」
(なに、言ってるの?……梨乃、触られたいわけじゃないのに…)
梨乃が願ったわけでもないのに、触って欲しいんだろう?と言ってくる痴漢に梨乃は心の中で信じられない気持ちになる。言い返したい気持ちから視線を上げると、目の前にある大きなスクリーンが目に入り、そこには痴漢が捲くり上げたスカートの中に手を入れ、女の子の太ももから尻にかけて執拗に撫で始めていた。そして、女の子はドア横の手摺りをギュッと握り耐えている。
その姿はまるでドアの窓越しに反射した痴漢されている自分の姿と重なって、梨乃は痴漢の快楽が脳裏によぎり、ピクリと震えたから体の力が抜けてしまい、その先にするりと隣の男の手が入り込んできてしまった。
(…あっ、)
自分の体の反応がまずかったことに遅れて気付いた梨乃だが、手慣れたように入り込んだ手はもう梨乃の足を閉じさせてくれず、黒いタイツの上から無遠慮に梨乃の太ももを這い回ってきた。
(…こんなのダメ…、いつも痴漢に好きにされちゃうのに、こんな場所でこんなこと…っ!)
今更ながらこの場所が危ないことに気付く梨乃。隅っこの右奥の席の周囲には全く客がおらず、誰にも気づかれない場所で、1番近いところに座っている客でも席の区画が違うためちょっとやそっと声を出したところで全く気づかれない場所だった。
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