私が約束が違うと言ったのに対して吉澤くんは激昂しながら
私に言い返す・・・。
確かに私と二人の時は、「ちさと」と呼んでも良いいと言った。
それに並んで歩くくらいなら良いとも言った。
しかし、思わぬ噂が立っている以上注意しようとしたのだが
鼻息を荒げて反論して来たのだ。
強い語気に私は言い返すことも出来ない。
その上、勤務シフトについても誤解を招いた事は否めない。
吉澤くんはそう問い詰めて、自分を認めてくれて嬉しかったと
今度は優しく囁いた・・・。
もう、病院を出てしばらく経っていた。
私は本来の帰宅ルートから外されて、気が付けば公園に入っていた。
丁度、病院からも私が住んでいるマンションからも同じ様な距離。
存在は知っていたが入るのは今日が初めて・・・。
夜勤明けで、まだお昼前他にカップルも家族連れも居ない。
ちさと
「吉澤くん・・・ちょっと・・・」
もう我慢出来ないと吉澤くんは抱きついて来た・・・。
小柄な私は、大きくたくましい吉澤くんに抱きしめられる。
一途な想いで私に気持ちを伝えてくれてる?・・・。
そう思うと拒絶する手から力が抜ける・・・。
初めての告白から、まださほど時間が経っていない。
告白も初めてだけど、こんな風に抱きしめられるのは初めて。
私の中でも、特別な男性に変わって行く・・・。
本当に私で良いの?・・・。
そう思っている私の顔を上げさせて唇を重ねてくる・・・。
ちさと
(わ、私・・・キスされてる?・・・)
吉澤くんは想いを果たせた喜びからか、震える私を更に抱きしめる。
吉澤くん
「病院内で2人の時や今みたいに外なら、ちさとは僕の彼女になって欲しい」
ちさと
「は、はい・・・」
私は吉澤くんの熱意に押されて少女の様に受け入れてしまう。
私は吉澤くんが家まで送ると言って、二人で私の家に帰って行く。
それでも、それ以上の事は求めず、吉澤くんは帰って行く。
その日以降、吉澤くんの私に対してのアタックは日増しに積極的なって行く。
※元投稿はこちら >>