メイの話を遮ったが、部屋に重苦しい空気が流れる…おそらくそれはメイの悲惨な話を聞いたことを悔やむ気持ちから発したものだろう…
(こんな話…させるんじゃなかった…)
重い雰囲気を察したメイが話を切り出してくれた…趣味などの話を聞きたいと…
客の顔色を伺う能力…ここで生きていくために自然と身についたものかもしれないと吉田は思った。
「趣味かぁ…う~ん…あんまりこれといってないんだけど…公園とこで鳥とか見るのは好きだよ…季節によって色んな鳥が来るし…ちょっとへんかも…」
友人や同僚にこんな話をすれぱ引かれるかもしれないところだが、メイは目を輝かせ話を聞いてくれる…空を自由に飛ぶ鳥に憧れを抱いているのかもしれない…
メイは、ここで自由ばかりか人としての尊厳まで奪われ囚われているのだから…
そんな時間は無慈悲に流れ時間を知らせるタイマーが鳴る…さっきまで楽しそうにしていたメイだったが、誰が見ても分かるほど肩を落とした。
決して客に合わせた演技ではない証拠だ。
肩を落としたメイだったが、顔を上げ吉田を見ては目を逸した。
何かを言いたそうな様子に吉田は時間を与える…
「えっ?キス?俺の?」
思ってもいなかったメイの言葉だった。
こういうことをどの客に対しても言っているのだろうか…ふとそんなことを考えたが、メイの話を聞く限りでは自分に対して暴力的な行為をする客にそんなことは言わないはず…
自惚れるわけでは無いが、メイは自分に対して他の客とは違う感情を持ってくれているのかもと思った。
急にメイが愛おしく思えた…自分が口にしたことを後悔したかのように俯いたままのメイ…
吉田はメイの頭に手を伸ばし黒髪をそっと撫でた。
「いいよ…俺なんかでよければ…」
驚いたように顔を上げ吉田を見つめるメイの唇にそっと唇を重ねた。
(あっ…)
メイの唇は柔らかかった…奴隷娼館の嬢とはいえ、メイはまだ18の女の子なのだ。
「ありがとうございますっ!」
嬉しそうな顔をしたメイ…そのあと少し淋しげな表情を浮かべ「お会計は…」と言葉を発した。
「あのさ…俺…システム的なことはよくわからないんだけど…延長ってできるのかな?もし出来るならしたいんだけど…」
私の方もやはり1日1レスくらいになりそうです。
ひょっとしたらレスできない日もあるかもしれません。
なので、絶対レスを返さなきゃと思わないでくださいね。
ゆっくりと進めて行けたらと思うので…
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