(すごいはしゃぎようだな…まぁ…仕方ないか…)
祭りのメイン会場てもある港近くの広場までは まだまだ距離がある…それでも風にのり時折聞こえてくる太鼓や笛の音に道行く人々もどこか浮ついた雰囲気だった。
幼い頃から病弱でベットに伏せってばかりだったサリーナにとって街に出かけるだけでも気持ちが高ぶるのだろう…ましてや街全体が祭りの雰囲気に包まれた今、サリーナの気持ちはアレクの想像以上…
お囃子が聞こえる方向へアレクの手をグイグイ引っ張るサリーナだったが、目に留まるモノひとつひとつに興味を示し、そのたびにたちどまるほど…
「そうですね…もしかしたら輸入さらた花かもしれませんね…この街には外国から色々なものが入ってきますからね…」
(まるで子供だな…とても精液を飲んだり野太い声で尻でイったりするとは思えんな…)
はしゃぎすぎる感のあるサリーナの相手をしながらアレクは苦笑いを浮かべた。
(それにしても…サリーナにあの格好をさせて正解だったな…)
サリーナ自身は気づいてはいないようだが、道行く人々からの視線をアレクは感じていた。
粗末な格好でありながら綺麗な顔立ちは隠しようがなく、ひとつに纏めた金色の髪も体調の良さから艶々と以前よりも輝きをましていて、揺れるボニーの尻尾は本物の金細工のようだった。
加えて病気から食も細く痩せていた身体にも肉がつき、より女らしい身体つきになっていて、服越しにもたわわな胸の膨らみはその存在を誇張する…くびれた腰は、これも肉づいた尻の丸みをより強調する…当然のことながら男の好奇な目を集めてしまう…
男たちは、想像の中でサリーナの裸体を思い浮かべ、同時に隣でサリーナの手を取るアレクに妬んでいるに違いない…
この男はこの女の…と…
アレクにとって男たちからの妬みと羨望に満ちた視線は優越感を刺激するものだった。
(この女のは俺のものだ…俺のチンポを咥えるし尻の穴でも…見せてやりたいぜ…)
アレクもまたサリーナとは違う意味で祭りで浮つく街の雰囲気を楽しんでいた…
「サ、サリーナ様…お話はそのくらいで…さぁ…広場の方へ行きましょう…」
アレクが慌ててサリーナの手を引っ張ったのも無理はない…色々なモノに興味を示していたサリーナが、レイウスのことについて街の人間に聞き始めたのだ。
娘として愛する父親が民にどう思われているかを知りたかっただけのようだが、万が一にもサリーナの素性が知れることになれば、これまでのことが全て泡と消えるどころか、レイウスの耳にでも入れば命すら危うくなる…
「サリーナ様…お気持ちは分かりますが…レイウス様のことはちょっと…もっと気をつけいただかないと…」
アレクの忠言に「ごめんなさい…」と謝るサリーナだったが、気持ちはどこか上の空で、すぐに目についたものに興味を示す始末…
(まぁ…こんな辺境の街だし…さほどの心配は無用だとは思うが…)
仕方ない…といった顔でサリーナの手を引き広場へと歩を進めた…
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