紅組対白組の対決は、混合リレーの結果次第という接戦だったこともあり、リレー前の盛り上がりは最高潮に達しており、選手が配置につく前から盛大な応援合戦が繰り広げられていた。
そして、リレーが始まると、本日の体育祭の熱戦を再現したかのような抜きつ抜かれつのデッドヒートが繰り広げられるものの、アンカーである莉奈が、白組のアンカーの陸上部の女子をなんとか振り切り、先頭でゴールテープを切る。
その瞬間、紅組の生徒たちは総立ちになり、歓声を送ると共に、一部の生徒がリレー選手らのところに集まり、莉奈も含めてジャンプしながらハイタッチを繰り返しながら喜びで顔をくしゃくしゃにしていた。
そんな歓喜の波が少し落ち着いたころに、
「15分後に閉会式を開催しますので、生徒の皆さんは集合してください。繰り返しお伝えします・・」という司会の声がかかるが、その頃には紅組の生徒たちの輪に莉奈はいなくなっていたが、そのことにすぐに気づいた生徒はいなかった
そして、10分後
「おいおい、あれって、里緒菜ちゃんじゃね?」
「お前、あのめっちゃ可愛い子知ってるの?」
「知らないのかよ。文化祭のときに有名になってた、あの権蔵の姪だよ」
「マジで?汚くて醜くて気持ち悪い権蔵と同じ血が流れてるとは思えないくらい、可愛いじゃん」
「しかも、あの体操着。ちょーエロくない」
「俺も顔より身体ばかり見てたよ。一応、ジャケット羽織ってるけど、あれじゃボディラインほぼまるわかりじゃん」
と何人かの生徒がざわめきたつ。
そして、一人の女子が周りに愛想を振り撒きながら、権蔵のところへやってくるのを、たくさんの人が好奇な目で見ていた。
「どうでしたかぁ、里緒菜。うちの体育祭の盛り上がりはすごいでしょおう?」と里緒菜がここにいることを当たり前のような様子で、ニヤニヤしながら声をかけると、同時にポケットの中に入れてあるスマホを操作し、莉奈が装着している玩具を弱い振動で動かし始める。
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