映画が始まって15分ほどするが、隣の権蔵の存在感と匂いが嫌が追うにも気になってる莉奈はなかなか映画に集中できないでいた。
そんなとき
「莉奈ちゃん、大丈夫だよ。何かあっても僕が守ってあげるからさ」と小声で囁くと、腕かけに乗っている莉奈の手の甲に、手を優しく乗せる和也。
驚いて和也の方を向いた莉奈に対して、優しく微笑む和也。それを見ると、莉奈はモヤモヤした気持ちが薄れていくようであったし、和也の手の温もりをもっと味わっていたいとばかりに、その手をはね除けるようなことはしなかった。
そんな幸せな時間が5分ほど続いた後、莉奈は自分の鞄から振動を感じる。
たしかにスマホの電源は切ったはずなのにという認識だったのに、おかしいなと思いながら鞄からスマホを取り出す(実際には、いついかなるときもスマホの電源は切らないという催眠が施されていたからであったが)
その振動の原因は権蔵からのLINEであった。
こんなときにと思う莉奈であったが、権蔵からのLINEは最優先で見なければならないという催眠が意識下にされていたため、そのLINEを開く莉奈。
そのLINEには
「今から私に何をされていても、私の方を見ないで映画のスクリーンの方を見ていない。また、私ではない隣の男から何を言われても「大丈夫だから心配しないで」と答えること。また、私とはLINEで話すこと」と書かれてあった。
このLINEは何?と思わず権蔵の方を向こうした莉奈の耳にカチッカチッという音が入ってくる。
ちょうど大音量が出ているシーンであり、その音が和也の耳に入ることはなかったため、和也の知らないうちに、和也の知っている莉奈から、和也の知らない莉奈に変えられていた。
権蔵は莉奈の表情の変化から、催眠が成功したことを確信すると、莉奈に対し
「モノは後で確認させてもらいますが、私がプレゼントした下着はちゃんと着てきましたかぁ、莉奈?」とLINEを送る
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