(日曜日の朝)
莉奈は部屋でデートのための準備をしていた。映画のチケットは3日前にすでに購入済みであり、莉奈の分と和也の分があることを確認してから、メイクや服装の準備をしていた。
莉奈にとっては和也とデートという大事なイベントなので、当然に気合いが入っており、メイクは時間をかけて施し、下着から服までいわゆる勝負服的なものを準備していた。
特に下着は、今日のために2日前に購入したものであり、莉奈がこれまで持っていなかったタイプの、上品さとセクシーさを兼ね備えた新品であった。
準備が終わった莉奈は、和也との待ち合わせ場所に行くと、すでに和也が待っていた。
「おはよう、莉奈ちゃん。今日のこと楽しみで思わず早く来ちゃったよ」と笑顔で語りかけてくる和也の顔は、今日のデートに対する期待を抱かせるには十分であった。
2人で並んで映画館に向かって歩くと
「莉奈ちゃんの今日の服装、よく似合っていて、とても可愛いよ。なんだかんだで、制服姿とテニスウェア姿の印象しかなかったから、私服姿ってめっちゃ新鮮だね」と莉奈のことを誉めながら明るく話す和也。
そして、映画館につき、飲み物や食べ物を購入した後、トイレに行っている和也とは席で合流することになったため、予約しておいた席に座る莉奈。
そのとき、受験のことなんか忘れてしまうくらい楽しい気分になっていた莉奈を地獄に突き落とすような声が聞こえてくる。
「おや、誰かと思えば一瀬さんじゃありませんかねえ?これは奇遇ですねぇ。私も休みなので、この映画を見に来たのですがまさか席が隣だとは何とも偶然ですねぇ」と権蔵が和也とは反対側となる隣の席に座っており、醜さ満点の顔で話しかけてきていた。
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