将さん、何度も中断してごめんなさい。
中々、体調が安定しなくて……。
ポツリポツリでも宜しければこのままお付き合いください。
【本編です。】
車の窓をノックすると倒していた椅子を起こしロックを外してくれる将。
ニッコリとした咲夢の後ろに見覚えのある顔、茉生の姿。
〈やっぱりそうだった、咲夢っちが早退するって聞いたから山神さんが迎えに来るのかなー?って思ったんだよね!
山神さん、お久しぶりです、好きです、付き合ってください!〉
挨拶もそこそこに咲夢の前だと言うのにまた告白をする。
振り返り茉生を見てため息をつき助手席のドアに手を掛けると。
「茉生さん、本当にそろそろ止めたほうがいいですよ。」
〈何でよー、好き気持ちが悪いって言うわけ?!〉
「気持ちを否定しているわけではありません。
咲夢が婚約している事は皆さんご存知です、お止めにならないと茉生さんの人柄が疑われる事になります。」
〈あー、そう言うの、あーし気にしてないから!〉
「茉生さんがお気になさらなくてとも……、咲夢は茉生さんに忠告しましたよ?
何かあったとしても庇い立てはいたしませんからそのおつもりで……。
では、用事がありますので失礼します。」
〈えっ!山神さん、せめて窓開けてよーー!〉
助手席に乗り込み、ドアを閉めるとロックをしてシートベルトをしてから。
「将さん、ただいま帰りました、お待たせしてしまってすみません。
今から空港に向かっても間に合いますか?」
【両親編です。】
フライト中の飛行機の中、仮眠を取り終わりコーヒーを飲みながら……。
〈将たちは何をするつもりなんでしょうね?〉
〈悪いことではないかと思うが、咲夢も絡んでる事だろうし
少々心配ではあるが
会うまで何も判らない状況で考えても仕方がないことだ。〉
〈あら、イヤに落ち着きますね。
二日も日にちを抑えられてるんですよ?何か大事だと思うのよ。〉
〈そ、そうか?(急にソワソワし出す)〉
【宮園書店編です。】
〈オーナー、我々の書店もあのモールに入るんですよね?〉
〈あぁ、そのつもりと言うか、本社移転もついでに華丘商店街にするつもりだ。
その場所も押さえてもらっている。〉
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