「そう、佐々木さんは先に…
…え、管理人『さん』?」
初めて会った一ヶ月前から、あまり好意的でなかった筈なのに、柚月さんが普通に呼ぶ言い方に違和感を覚えます。
けれど、一応社会常識としてはそれくらいの敬称はつけて当然と思い、深く考えずに会場に向かう柚月さんについていく私。
そのTシャツの背中からは、肩甲骨辺りに横に引かれた赤い帯が透けて見えます。
『え?下着ですか?
当面、子作りの予定はないから、あんまり派手なものを着けてうちの人を刺激したくなくて、地味なものばかりなんです…』
少し前、下着について話した会話からはあり得ない色のブラジャー…
思えば、もともと引っ込み思案だった柚月さんが最近、妙に積極的な性格になったと不思議には感じていました。
そのためなのか、もともと隠し持っていたのか…色々考えを巡らしますが、人のことを言えないようなブラジャーをしている私でしたから、そのまま黙ってついていきました。
そして会場へ…
『このタブレットで出欠確認を?』
「そうみたいですね。
ええと、長野、澄香…と。
…??」
自分達の名前を入力すると、今度はサブリミナル的ではなくはっきりと表示される指示。
『ヨガは、体の筋の伸びを確認しながら行う必要があります。
下着姿でお待ちください。』
同時にサブリミナル表示で指示を受けていることなど認識できず、受け入れられない私。
その隣であっさり洗脳に従い、真っ赤な下着姿を惜しげもなく晒す柚月さん。
茫然とする私に対してそれが当然のことだと言い切り、何も言えずにいると後ろから肩を叩かれます。
「あ、佐々木さん。
おはよう、ございます…」
やはり平然と下着姿を晒す佐々木さん。
普段の着物姿とは違い、グラマラスで柔らかそうな白い肌を隠そうともしません。
柚月さんも、佐々木よりは控えめなボディラインながら、佐々木さんよりも細身で20代でも通用しそうな張りのある肌。
とても魅力的な二人に前後挟まれ、身動きできずに愛想笑いを浮かべたまま凍りつきます。
そんな私に顔をずいっと近づけ、赤いピアスの影響範囲下に置いてくる佐々木さん。
私の瞳から、光が失われます。
「…はい。
ヨガなんですから、ちゃんと体の筋肉の伸びを確認しながらでないと……」
佐々木さんによって十分に洗脳されると、目の奥に光が戻ります。
そしてシャツを脱いで、ブラジャー越しとはいえ佐々木さん以上の美巨乳を晒すと、今度は上半身を下に向けます。
重力で垂れ下がった胸を揺らしながら、スパッツも脱ぎ、引き締まった腹筋や筋肉も脂肪も十分に乗ったお尻や太もももあらわに。
なのに、恥ずかしげもなく他の奥様方と世間話を始めてしまうのでした。
『おはよう、長野さん。
いつも体格がいいって思ってたけど、こうして体を見てると、本当に引き締まったいいカラダしてるのね。』
「あ、はい、ありがとうございます。
一応ジムのインストラクターしてますから、それなりには…
○○さんこそ、とってもお綺麗なカラダですよ。」
【わかりました。
必ずしも私が一番洗脳が浅い訳ではないんですね。】
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