2019/11/09 07:23:42
(uyooINXi)
「体力は回復した?」
一眠りした私は、夕飯の支度をしている二人に尋ねた。
「だいぶ回復したと思いますが」
と答える彼と、
「私はまだ、アソコとお尻に、」
と答える彼女。
年齢も近いせいか、対面すると、お似合いのカップルに見えた。
食事をしながら、彼女の身の上話を聞いて、前夫との結婚に、双方の親が反対していた事や、五年余りの結婚生活で、子供を産めなかった嫁へのバッシングとか、親に頭が上がらない前夫の不甲斐なさを、色々と聞かされた。
嵐の夜に聞いたせいか、ドロドロの離婚と前夫の再婚話は、迫力があった。
気がつくと、彼女は隣に座る彼の手を握っていた。
「話して無かったけど、私、春に彼からプロポーズされたんだよ」
と言ったら、驚いて彼の手を離した。
「それで、お二人は結婚するんですか?」
と訊かれたので、
「断ったよ」
って言ったら、安心したような顔をした。
「で、貴女は彼の事、好き?」
と聞いたら、黙ってしまった。
「あげようか?」
って、言ったら、凄くビックリしていた(笑)
女同士の会話に、彼も動揺しているみたいだから、
「どうする?」
「彼女に貰われてみる?」
と訊いてみた。
しばらく考え込んでる彼の顔を、隣で見ている彼女の真剣な表情が可愛らしい。
「俺は、姫様(私)にフラれたし、子供も好きだし」
重い口を開いた彼は、訊かれてもいない事まで答え始めた。
「じゃあ、彼女は好き?」
て訊いたら、彼は彼女の方を見て、目の合った彼女は俯いてしまった。
私は正直なところ、彼をセフレとしてしか認識していなかったし、M役に徹してはいても、本音ではSをしたい事も知っていた。
答えが出そうも無かったので、食後は彼が、お酒を作る事になった。
ゲコの私は、口を付ける程度に舐めたが、彼女は、
「美味しい」
と言いながら、笑顔でお喋りするようになった。
「じゃ、私は先に寝るから、後はヨロシクね」
と言って、寝室へ向かった。
後ろから
「おやすみなさい」
という二人の声に送られて、寝室に入るとすぐに眠気に襲われて、ベッドで深い眠りに就いた。