2025/10/18 18:55:12
(JvlUrqrm)
「その筆下ろしの相手、義父が探した相手です。」
「桜井の家に借りを作った両親の代わりに…ねっ。」
「処女じゃなければ意味がありませんし義父の考えもあって薬だけではなく生まれつき子宮のない女という事です。」
「子宮がないんだから薬も飲まなくてもよかったんだけど偽りだったらと警戒してのこと。」
「病院で検査しても念には念を入れるのは僕たちも見習わないとならないね、綾子。」
「そうね、それくらいでないと優愛様と慶次様をお守り出来ないですものね。」
「その方はどうされたの?潤。」
「桜井の家の遠縁の牧場で働いています。」
「〇〇〇の牧場かしら?何れ訪れてみたいわね。
口でされたの?学生卒業までは好きにしていいけれど慶次が笑い掛けると勘違いする女性(ひと)もいるのよ、気をつけてね?
中澤さんや後藤先生みたいに…、ねっ?」
注意を受けざわつく講堂内、一言呟き、立ち上がると。
「申し訳ありませんでした、以後気をつけます。」
息を飲むほどの綺麗な謝罪、講堂内の生徒、教師、父兄などがため息をつく。
一言。
「ツーアウトね。」
綾子と潤が立ち上がろうとするのを制し読唇術で慶次、綾子、潤に伝える。
読唇術。
「綾子も潤も市井ではスリーアウト制なるものがあるらしいので…
それまで許してあげましょう?慶次、そうよね?
D組辺りにいらっしゃる中澤さんのことは学園を知れば大人しくなると思うわ。
……慶次、あの娘の口、これからよしばらく使うのかしら?」
「優愛様、高等学園に入園される前に私と潤が交わったのを見ましたよね?」
「我らは優愛様、慶次様の為なら何でも致します。」
「えぇ、見ました…、私に出来るかしら?
慶次とその様な関係になるのは慶次が大学院を卒業し暫くしてからですね。
慶次はそれまで大人しく出来ますか?もし大人しく出来ないならそれなりの相手を爺に探してもらうわ。」
私は思わなかった、教室でスリーアウトになるなんて…。
理事長、学園長が怒りを蓄えているのが席から見ても判る。
和也兄さんも…憤っている。
甚振りたい。
退屈だった私に手に入りそうな玩具、後藤なつみがイキイキとし部活などの話をしているのが聞こえてくる。
教科科目の英語で頑張りたいとの話も聞こえる…。
私と慶次、いいえ
特Aの生徒達と会話ができるのだろうか?
「潤、打ち合わせね。」
「特Aでの会話は英語で……、解らない言われたら他の語学に致しましょう。」
「そんな意地悪なことしてお可哀想よ。」
これぽっちも可哀想と思ってない優愛がニッコリと壇上に居る和也に微笑みかける。